「帰国のためのあんちょこを作ってみました。」
(文=ケゾえもん)
帰国時PCR検査についてまとめてみた。もしも近く海外旅行に行く場合には自分でもあんちょことして持って行くつもりだ。この帰国時現地でしてくるPCR検査はめちゃくちゃきびしくて、毎日何人も羽田成田で出発地に送還になる人が出ているようだ。
一番良いのは下記フォーマットを出発地の検査場に持って行き、記入してもらうこと。というより基本はそれが要件になっている。フランス語も有る!海外旅行行くときは山ほど印刷して持って行こう。在日フランス大使館のホームページもこのフォーマットを持参することを推奨している。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page25_001994.html
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100177968.pdf
ただし、任意のフォーマットでもOKにはなっている。しかしその場合は下記条件を満たす必要がある。一番良いのは上記フォーマットを使うこと。なにしろチェックを入れてもらうだけでその項目は完全に有効になるのだから心配が少ない。と言うより私なら公式フォーマットでなければ不安でしょうがない。向こうの病院なり空港のコーナーで出してもらった証明が以下のすべてを満たすのは至難だと思う。また公式フォーマットを使う場合でも書き漏らしや間違いがあったらいけないので書いてもらったのを受け取ったら下記条件と照らし合わせて自分で充分確認することが大切。しかし印影ってなんだろ?フランスにもハンコがあるのかな?うーむ?
以下、注意すべき要点。
a.記載すべき内容
1.氏名、パスポート番号、国籍、生年月日、性別
2.検査法、検体採取方法
3.結果、検体採取日時、結果判明日、検査証交付年月日
4.医療機関名、住所、医師名、医療機関印影
5.すべて英語で記載されていること
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b.有効な検体採取方法(3種類)
○ Nasopharyngeal/Nasopharynx
(Swab/smear)
Rhinopharyngeal/Rhinopharynx
(Swab/Smear)
(鼻咽頭ぬぐい液)
○ (Deep throat )Saliva
(唾液)
○Nasopharyngeal(※)(and /, /+)
oropharyngeal(throat ) (swabs /smear)
(鼻咽頭ぬぐい液・咽頭ぬぐい液の混合)
(Naso and oropharyngeal/Rhino and oropharyngeal/oro
and nasopharyngeal(※))
(※Nasopharyngeal/Nasopharynx/Rhinopharyngeal/Rh
inopharynx)
認められない方法
×Nasal (swab/smear)(鼻腔ぬぐい)
×Oral (swab/smear)(口腔ぬぐい)
×Throat (swab/smear)(咽頭ぬぐい)
×Mid-Turbinate Nasal (swab/smear)(中鼻甲介ぬぐい)
×Nose (鼻ぬぐい)
×Gargle Water(うがい液)
×mixture of sample “A” and “B”
(「鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合検体」を除く、
複数箇所から採取した検体の混合検体)
(なお、“A”、“B”は検体を指す)
×Nasal and throat (swab/smear) (鼻腔・咽頭ぬぐい)
×Pharyngeal and nasal (swab/smear) (咽頭・鼻腔ぬぐい )
×Nasal and oropharyngeal/oropharynx (swab/smear)
(鼻腔・口腔咽頭ぬぐい)
つまり綿棒を鼻の1センチくらい中とか口の中にいれてこちょこちょやっただけの検査はだめってこと。
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c.有効な検査方法(8種類)
※下記の方法、もしくは検査手法名を含む方法
○Nucleic acid amplification test((RT-)PCR)
核酸増幅検査((RT-)PCR法)
(real-time (RT-)PCR、Q-PCR、FluorescenceーPCR、
Multiplex-PCR)
○Nucleic acid amplification test (LAMP)
核酸増幅検査(LAMP法)(RT-LAMP)
○Nucleic acid amplification test (TMA)
核酸増幅検査(TMA法)
○Nucleic acid amplification test (TRC)
核酸増幅検査(TRC法)
○Nucleic acid amplification test (Smart Amp)
核酸増幅検査(Smart Amp法)
○Nucleic acid amplification test (NEAR)
核酸増幅検査(NEAR法)(例:ID-NOWⓇ)
○Next generation sequence
次世代シーケンス法
○Quantitative antigen test (CLEIA/ECLEIA)
抗原定量検査
認められない検査
×Antigen (test/kit)
(抗原検査)
×Rapid antigen (test/kit)
(迅速抗原検査)
×Antibody (test/kit)
(抗体検査)
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d.証明書が有効になる検査時間
○検体採取が
出国前の72時間以内
認められない検査時間
×結果判明が
出国前の72時間以内
これだけはタイムアウトしてたら、他の要件がどんなに満たされていてもアウトだから真剣にチェックすべし!
(補足)この有効になる時間の条件は厚生労働省ホームページの記述をそのまま書き写したがわかり難い。結果判明が出国前の72時間以内だとだめなのではなく、これは充分条件でないということを言っているだけだと思う。つまり結果が72時間以内でも検体採取が72時間以内じゃないとだめということを言いたいのだろうけど、こういう書き方をするのは頭悪い。頭悪い人を相手にしないといけないのであなたは大変なのだ。刮目して帰国して来るように。
(補足2)英語の注意書きの方は Sample collection must be done Within 72 hours before the
departure time of the flight. と明確だ。どうして日本語は上記のような書き方をしたのだろう。
e.日付(3種類の日付が必要!)
1.検体採取日時
2.結果判明日
3.検査証交付年月日
以上、3つの日付が入っていないと無効になる。
それだけではない!なんと2.と3.は同じ日付でなければいけなくて
もし2.結果判明日と3.検査証交付年月日 が違っていたら、無効なのだそうだ。
なんかもう、なにかのひっかけゲームみたいだよね。
f.印影、医師名
印影、医師名については出さない国(米国など)がありその場合なくても良いと決められている。
しかしその場合、たとえば 米国ーカナダー日本とトランジットで帰った場合には無効。
死んでも直行便を選ぶべし。
それから厚生労働省ホームページのQ&Aによれば以下の通り。
医師名については、以下の国・地域で発行されたものについては、記載が無い場合でも有効な検査証明書としてみなします。
エスワティニ、セーシェル共和国、チリ、ドイツ、ブルキナファソ、ブルンジ、米国、
南アフリカ共和国、レソト、ジャマイカ
※ この他、医療機関・医師名、印影については、必ずしも各国で取得できない事情があることから、検疫官の判断により、有効な証明とみなすことがあります。
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厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html
https://www.mhlw.go.jp/content/000825143.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/000825144.pdf
日本に帰国するみなさん、健闘を祈ります。
(文=ケゾえもん)
※冒頭のアイキャッチ画像の出典はこちら。