「女性セブン」の最新号(Vol.33. 9/24⋅ 10/1号)で、これまでケゾえもんが援護射撃をしてきた上久保教授のコロナ説が取り上げられた。今回のケゾえもん寄稿を読むと、「衝撃の新説がすべてを解き明かす──日本人はすでに新型コロナを克服した」と題されたその”独占衝撃レポート”を書いた記者と発行社の小学館に拍手を送りたくなる。(2,700文字)
なぜ上久保説を信じるか
(文:ケゾえもん)
どこまで上久保説を信じるか?ということなんだけどいったいに、ある科学の説を信じるかどうかというのは全体的状況証拠によるものだと思うのだ。
一般人は状況証拠で科学の説を信じる
私がどうしてケプラーの法則を信じるかというとケプラーがティコ・ブラーエの当時、群を抜いた精度の観測データーを使える状態になって、それを使って編み出したという話を知っていること。
天体の運動、探査機の軌道などもこの法則を使って計算が行われているらしいと言うこと。長い年月に渡って世界の科学者が今に至るまでケプラーの発見の後にいちゃもんをつけた形跡がないということで信じるのだ。けっして自分でティコ・ブラーエのデーターを見て納得した結果じゃない。
私がどうして宇宙膨張を信じるかというとヘンリエッタ・リービッヒの発見したセファイド変光星の性質を使ってエドウィン・ハッブルが遠くの銀河の距離と後退速度(赤方偏移)を精密に調べた結果そう結論付けられたと知っているからで、決して自分で望遠鏡をのぞいて調べたわけでない。
一方、小保方晴子のスタップ細胞がインチキだと信じているのは過去に論文不正をしていた事実やスタップ細胞の論文に使う資料に改ざんを加えたという証拠写真を見せられたり自身でもデーターの一部改ざんを認めたり(これについてはヨハン・メンデルも明らかにやっているそうなので一概にその説を葬り去るほどの罪ではないかもだけど)、なにより世界の誰もが追試ができないという事実で、(インチキだと)信じている。
いずれにしても、一般人は科学を証明で信じるのではなく、状況証拠で信じるのだ。
さて上久保説については、「潔く信用できる上久保説」でも書いたが死亡率があがったらおしまい。今年の11月でウイルスがスパイク変異を使い切らなければおしまいと潔よすぎるのは、私には好印象。
私が8月6日から10日ほどコロナのことを書かないでいたら、ホクオからどうした?と言われてしまったのだけど、私、死亡者の数が増えるかどうかじっと見ていたんですよ。これを見届けないでごちゃごちゃ言ってもしょうがないと思っていたから。
倉持仁の上久保説へのお粗末な反論
上久保説については、明らかに多くの医療関係者、研究者からすごい反発を受けているけれど今に至って正面切って批判する人が出てこない。
テレビタックルに上久保教授が出演したところ、出演者はみんな「えー本当?」って態度なんだけど、特にリモート出演の倉持仁医師が大反発しているのはみえみえだった。
彼のしゃべったこと全文をお見せする。本当は原稿なしでしゃべったことの整合性をテキストにしてあら捜しするのはフェアじゃないんだけど、倉持の場合このコロナ騒ぎの間ずっと煽り続けた罪があってずっと腹立たしく思っていたから掲載しちゃう。
以下、倉持仁が上久保説に関連してテレビタックルの番組で発言した内容の書き起こし。
<上久保説をどう思うか聞かれて>
実際に亡くなっている方が1000人いらっしゃる。
8割9割が60歳以上の方なんですね。
今そういう感染者の方が増えている現状で、まあ希望的なことで言うのはいいと思うのですが、実際にえいじゅ総合病院とかで感染症で亡くなっているほとんどの方が血液疾患を持ってたりするんですね。
そういう方々が先生(上久保教授)の話を聞いてしまうと誤解を生むんじゃないかと思って、私はですね、そこを懸念してるんですね。
<他の人がK型とかG型があるのは証明されているのか?と聞いている最中に割り込んできて>
それはわかってないですね。あの当然感染する方の場合っていうのはそのウイルスの強さ弱さもありますし、感染される側の免疫の強さ弱さもあるんですね。ですから単純に弱毒だから大丈夫とか、これは一般のしろうとの人が聞くとですね、あの信じちゃうかもしれないのですが、私が今、失礼ながら上久保先生の話を聞いていると大丈夫かしらと思ってしまう話ですね。
<どうしても否定したくて、また割り込んできて>
ちょっといいですか?
今回のコロナに関しては病院行ってもデーターがないので、お医者さんもわからないと言われちゃうんですね。そういった困っている患者さんもたくさんいますから、あるいは実際に臨床の現場では患者さん増えているんですね。
ですからそういった状況でこういうこと言うのは適切かなというのはちょっとあるかなと思いますね。
書き起こし、以上。
まっ読めばわけるけど、たいしたこと言ってないんですよ。
倉持は否定したくて否定したくて、口をとんがらせて必死になっていた。
本当は
「死ぬ人もいるんだから、誤解を生むようなこと言ってはいけない!」
「弱毒だから大丈夫なんてしろうとは信じるかもしれないけれど、専門家は信じません!」
「失礼ながら間違っていると思います。この説は適切ではありません!」
と言いたいんだろうけど、言えず、
「大丈夫かしらと思ってしまう」
「こういうことを言うのは適切かなというのは、ちょっとある」
くらいしか言えないわけで、反論にならない反論するなと言いたい。
これほどユニークな主張を持っている上久保説に対して、もっと直接的攻撃が行われても良いと思うのだけれど、今のところこの説に対する敵対勢力の数の多さに関わらず、攻撃はまったく行われていない。
反対勢力の今できることは無視だけのように思われる。
女性セブンの記者は偉い
私のガールフレンドが美容院で見つけたという上久保説の記事は文春でも新潮でもなく女性セブンだもんね。
しかしこの女性セブンの記事を読むと(アイフォンで写真に撮って送られてきた。美容院で何してるんだろね)上久保教授に直接聞いてそれも疑問点を根掘り葉掘り聞いて自分で納得して記事にしているのが良くわかった。なぜなら私が疑問に思っていたり、はっきりしないなと思っている点をちゃんと聞き出してくれていたから。
これは大変だと、もうCovid19の最終話をアップするというホクオを止めて、最終話の最終場面を書き直ししたんだ。
(2020年9月13日、ケゾえもん記)