(2021年8月8日加筆)コロナ騒動に懐疑的だった人たちの中にも、ワクチンに対しては肯定的な人も多い。藤井聡京大教授も、後期高齢者に接種を勧めた。(3,300文字)
2021年8月2日に公開した記事の最後に、ケゾえもんが自分もワクチンを打つとさらっと書いてあったのを見て、「がっかりした」という声がいくつか届いた。
「私はどうしてアンチワクチン派を裏切ったか?」
(文=ケゾえもん 2021年8月3日)
私がワクチンを打つと決めたことについて少し話そう。そもそもこのワクチンはどういういきさつで生まれたのか考えてみよう。
コロナで米国で61万人が死んだ。英国で13万人、フランスで11万人がイタリアでは13万人が死んだ。日本では・・・日本の数は言いたくない。だってこれものすごく大変だったという議論をしてる最中だろ?
とにかく大変なことになったわけだ。それで開発されたのがこのRNAワクチンだ。コロナがなかったらこの技術が実用化されるのはもっともっと遅かっただろう。(たぶん15年遅く。治験が今回みたいに緩くないし、予算も今回みたいに出ないから)ちょうど第1次大戦がライト兄弟の初飛行から10年で飛行機を実用的なものにしてしまったようにあっと言うまにRNAワクチンは実用化された。
つまりコロナ戦争があったからこのワクチンは予定より早く実用化されたのだ。このワクチンは非常に応用の効くワクチンで、ウイルスの遺伝情報の好きなところを切り取って、人間の体にいれて、ウイルスの一部を作り出し、それを人間の遺伝システムに認識させ抗体を作らせるという技術であり、ありとあらゆるウイルスにこれを適用することが可能だ。今後もっと怖いパンデミックが発生しても人類は対処することができるようになったと言って良いだろう。
本当にここまでくれば原理的には簡単にどのウイルスのワクチンでも作れる。従来の製法では、種ウイルスの選定、培養、不活化などにウイルスごとに工夫も時間も必要でコロナでも最初言われていたけれど、作れるかどうかすら不明な場合が多い。ところがRNAワクチンでは遺伝子操作技術で作ったRNA断片をPCR法で増やしていっちょうあがりなのだ。たぶんどうしても作りたいなら普通の風邪ウイルスのワクチンすら作れるだろう。
だからあまりにこの技術を毛嫌いするのは良くない。もちろんわーいワクチンできたワクチンできたと最初のうちから喜んで接種するのは無邪気過ぎると考えるが、すでに20億人以上が接種を受けてワクチンのせいでわずかしか人は死んでいない(少しは死ぬのだ。それはしょうがないのだ)重大な副反応もないようだ。ここまで確かめたのなら接種してもかまわないと言えないか?
どうもこの騒ぎは長引きそうなのだ。ワクチンによってパンデミックが治まり、最初のうちはワクチンパスポートが要求されるが結局は要求されなくなって、嫌な人はワクチンを打たなくて済むというようなモデルを最初は考えていた。しかしどうもそうはならないようなのだ。
いま考えているモデルはこうだ。
感染者はいつでも存在する。しかし死者数は充分少なくなっている。人類はこのウイルスと共生することを決めた。ワクチンによりコロナは死病ではなくなった。しかし油断できない病気であることは確かでありワクチンパスポートについては各国はあたりまえの様に要求するようになる。そしてどうしても行政が死者数だけでなく感染者数にこだわるなら年1回のワクチン接種が義務つけられるようになるかもしれない。「あっ期限までに今年のワクチンパスポートの更新しないと。また注射か」みたいな会話が普通にされるようになるかもしれない。
いずれにしろ私も、もう若くない。今の活動的な状態は年単位で大事なのだ。日本政府が帰国時の隔離をワクチン接種者に免除するようになったら、さっそく海外に行ってきたい。
いまバカンスで(ビジネスでなく)海外旅行が可能なのを知っているだろうか?ユーチューバーのおのだ君が、世界バカンス旅行を今実行中でそれをレポートしている。その驚くべき欧米の自由な実態を次回ご紹介したい。
ホノルル旅行で開始した彼は、現在ドバイの7つ星ホテル、ブルジュ・アル・アラブに宿泊している。彼のことだから帰国して地獄の検査、監禁生活を送るときもおもしろおかしくレポートしてくれるだろう。しかしこれ見るとオリンピックのバブルはやり過ぎだよねー。選手たちもやってくれただけでありがたいと思っているだろうから、いまさらどうこう言うつもりもないけどね。選手たちはやってくれて本当に本当によかったと思っているよ。尾身茂め。
(文=ケゾえもん 2021年8月3日)
だんながワクチン接種を決めた理由
当初はワクチンを打つつもりは無かったのに、いろんな本を読んでから心境の変化があったようです。
私はその決定に最初は抵抗ありましたが、徐々に受け入れました。 私にも接種券が届き、私も打とうかなと考えています。
これがだんなの意見です。
今回のワクチン接種ですが,
1.個人レベルでは打つリスク/打たないリスクをどう考えるか
2.集団レベルではワクチン接種を進めて集団免疫を獲得すべきか
という観点があり,私は1,2どちらで考えても打ったほうがよいと考えました.
2の観点での判断は,いわば政治的行動とも考えられるのですが,私は選挙投票に参加しているイメージで考えています.
候補Aに投票するか,候補Bに投票するかは個々人の自由であり,結果どちらが当選しても,「まぁ,そういうものか」という感じです.
2021年7月19日付、だんなよりの私信
大勢の人がワクチンを打った方が世の中も早く回るし、経済もよくなっていくとは思っていますが,打たない人に対して特に批判めいたものは感じていません.
京大教授藤井聡も高齢者には接種を勧めた
でも、「政府としては、医療崩壊を防ぎ、より多くの命を助けることが可能となる以上、高齢者にワクチン接種を奨励していくことは、ワクチンリスクがあるにも関わらず、必ずしも不当だとは言い切れぬ判断なのです。」という部分については、それなら昨年、コロナに感染し重篤になるのは殆ど高齢者だったとき、スウェーデンのような対策をすれば、医療崩壊は防げたのではないかとも思います。
Xさんが教えてくれたのは、当ブログ内でも何度か名前の出てきた京大教授の藤井聡氏の記事。「頭が良い言論人たちもそろってみんな思考停止している」と述べた人で、国や自治体のコロナ対策を痛烈に批判していたが、ワクチン接種に迷う80歳を超える個人的知り合いから相談を受けた際に、「打ったほうが良い」と即答したそうだ。(詳しくはこちらの元記事参照。)