「どうして私は裏切り者になったか?」
(2021年8月9日、文=ケゾえもん)
私がワクチンを接種すると決めたことがどうしてそんなに非難されるかわからない。
変節を非難すると言うなら、これまでも変節はしてきた。ちょい振り返りしてみよう。
最初(去年の4,5,6月ごろ、このワクチンのうわさを聞いたとき)はワクチンに激しい拒否反応を示し、少なくとも日本では必要ない、ワクチンを売りたいドクターファウチの陰謀だ!と言ったことがある。
日本政府が億本のワクチンをファイザーなどと契約すると聞いたときは、なんてばかなことをする、日本ではワクチンなんか必要ない、お金の無駄遣いだと思ったこともある。
95%のワクチン有効率の意味を聞いて、1000人のふたつの群れで二重盲検して一方で100人、他方で5人がコロナになったら100人のうちの95人をワクチンが防いだと考えて95%の有効性だとのことで、最初それは詐欺だと思ったけど、今はそれ合ってるじゃんと思っている。人間だんだん利口になる。
そうこうしているうちに、世界でワクチン接種が広がって、その有効性があきらかになってきた。それで日本政府は充分なワクチンを契約で確保していると聞いて、契約したのはお金の無駄使いと考えたことは間違っていた、確保できない韓国は困っている、さすが日本の官僚と考えをあらためた。
ところが米国では軍隊の作戦のノウハウを使って大量摂取が行われ、その数1日100万人以上。ところが日本では1日1万人程度。ぜんぜんだめじゃん。日本は流行が他の国の1/100だからと安心していたら、一転してワクチンで流行を治めることができない国になってしまったかと青くなった。
ところが、河野ワクチン接種担当大臣になって、巻き返すこと、巻き返すこと。本当に1日接種を100万人近くにしてみせて、河野大臣見事と私は言った筈だ。
そのころになっても私はワクチンへの懸念は言い続けたけれど、絶対反対と言ったことはない。いろいろなことを言っていたと思うが、なんとなくワクチンはいかんと言っていたわけでなく、その時々で明確な理由を述べていた筈だ。たとえば「打つべきか、打たないべきか」2021.06.で表明したのは以下の2つだ。
1.ADE(免疫依存性増悪)
2.ワクチンの副反応による長ーく続く不定愁訴
それで読んでもらえばわかるけど、「まー(打たないで)がんばるよ、なるべく打たない」とは言っている。しかし私が「ワクチンは悪だ。決して打つな!打つと大変なことになる」と言っていたと勘違いされては困る。そんなことは決して言っていない。
しかもだ、私はその後、日本の接種率が上がることを切に願って、早く接種率50%を越えてくれよと書いている。接種率があがって比例して死者数がぐんぐん減るのを楽しみにしていたし、そのことを表明していたはずだ。
だいたい、わたしくらいコロナのことについていろいろ考えている人も少ない。しかも人が考えない方向からためすがめつ観察できるのは私の特技と言ってよい。その私が「まあそろそろ頃合いだろう」と判断したことは、もっと尊重してくれていいではないか。
世界で23億人44億本がすでに注射されている。治験としてはこんなに充分なことはない。変異ウイルスがつぎつぎに出現と言われているのにADEの兆候はない、重大な副作用の報告もない。たぶん1000人程度はワクチンで死んでいるだろうけど、そうだとしても230万分の1の確率に過ぎない。
(註)なぜかワクチンの副作用を副反応と呼ばなければならないキャンペーンがあるがわれわれしろうとは副作用がわかりやすく良いと思う。私は今後「副作用」を使う。
不定愁訴の心配で、注射されたRNA断片が体にどう広がるか思考実験してみる。RNA断片が濃く存在する注射された腕の部分で短期間問題を起こすことは容易に想像できる。しかしその先では薄く薄くRNA断片は広がってしまう。私の想像力もここまでだが、まあ壊れやすいRNAが長期にわたり作用することもないだろうし、短期的にも腕以外の場所に大きい異常を発生させることはないだろうと今は考え始めている。RNAが人間のDNAに組み込まれてどうのこうのという心配は今のところまったくしていない。
ただ、私はコロナワクチン打ったら絶対一度寝込むのだ。それだけは憂鬱である。(インフルワクチンの経験から)
私は、人にぜひ接種しなさいと勧めているわけでない。そこのところを間違えないで欲しい。
旅行をスムーズにしたいことが、ワクチン接種の大きい動機というのは不純だみたいなことも、お願いだから言わないで欲しい。フランス議会はワクチンパス法案を可決した。バイデン政権は入国時のワクチンパスを導入する計画だ。
私は最近、あの広いルーブル美術館のどこに何があるかだいたいわかってきた。ルーブルだったら何時間でもいられる。そのルーブルに入れなかったり、外に出たあとカフェへの入店を拒否されたら困るではないか。
ニューヨークのメトロポリタンオペラ、ブロードウェイミュージカルは大きい楽しみのひとつだ。入国すらできないというのは、それをなんとかしたいと思うのは悪いことか?
当社の社員がモデルナワクチンを接種した話はした。私は当初、まだ待った方が良いと説得したが、彼女はずっと実家に帰れていない、私は実家に帰りたいのだと言うので説得は諦めたいきさつがある。それでどうしても接種するなら接種前と接種後の抗体検査をしてみてくれと依頼した。別に業務命令ではない、私の興味本位のことである。それなのに彼女は承知して詳細な(接種前、接種直後、接種から日がたってから、2回目接種直前、2回目接種直後)抗体検査結果がいま存在する。それを見ると非常に興味深い。そのことについて次回報告しよう。2回目接種から日がたってからのデーターを手に入れてからになるかもしれない。私の興味本位で6回も抗体検査をさせられるのは気の毒ではある。
わたしゃね、飲み込まれてなんかいない。非常に自主的な人間なのだ。私ほど自主的な人間は少ない。
(どうしてアンチ派を裏切ったかというタイトルは冗談入ってるからね)
(2021年8月9日、文=ケゾえもん)
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