約12,000文字の長文記事。5月8日、医師らの見解に対する批判」を追加。
2020年4月22日、アメリカカリフォルニア州で感染医療現場の第一線で働く医師ふたりが、ロックダウン(都市封鎖)を一刻も早く解除すべきだとして緊急記者会見を開いた。
彼らの主張は、理論よりも事実にもとづく科学的知見によって新型コロナウィルスへの対応を考えるべきであること、児童虐待やDV、自殺、失職などロックダウンによる二次的被害はコロナよりもずっと深刻であること、ロックダウンによって国民の免疫力が低下するため、外出禁止令明けに病気の蔓延するであろうこと等であった。
国家の政策を批判するともいえる内容に反感をもって非難する人もいれば、勇気ある声として称賛する人もいる。
以下は、2020年4月26日付のAmerican Institute for Economic Research (AIER)より、記者会見の内容を記事にまとめた”Open Up Society Now, Say Dr. Dan Erickson and Dr. Artin Massihi”を全訳したもの。必要に応じて説明を加えたり、記者会見の内容にしたがって加筆した箇所もある。見出しはホクオによる。11,000字の長文になったので、なるべく見出しだけで内容がわかるようにした。
Contents
カリフォルニアの医師、ただちにコロナ閉鎖を解除するよう呼びかけ記者会見を行う
Dr.エリクソンは、現在Dr.マシヒと共にカリフォルニア州ベイカーズフィールドにて救急クリニック、Accelerated Urgent Careを経営している元救急病棟医。彼らはそれぞれ20年間、微生物学、生化学、疫学等を研究しながらウィルス性・呼吸器系感染の治療に携わってきた現場の専門医である。
2020年1月、中国のニュースを知った彼らは、このウィルスがそのうちやってくると察知して、いち早く大量の新型コロナウィルス検査を注文して入手した。
これまでに数千人に対して検査を行い、そのデータから各国で疫病学者たちが指摘した以下の点を実際に確認している。
1. このウィルスは、当初想定されていたより早いスピードで広まった。
2. このウィルスは遍在する。
3. ほとんどの人にとっては、思っていた以上に致死率が低い。
このような認識が、次第に世界中の人々に行き渡るようになってきた中、今回、彼らが公表したのは、予測モデルから導き出されたものではない、実際の臨床ケースの情報に基づくデータである。記者会見で彼らは、カリフォルニア州にロックダウンの必要性があるかについて改めて問いかけながら、彼らの答えはノーだと断言し、健康と人権を守るため、ただちに封鎖を解除するべきだと結論づけた。
「人権を侵害するようなことをするからには、よほど正当な理由が必要です。たんなる理論では困るんです。外出禁止令を解除してもよいというデータはとっくにそろっているにもかかわらず解除しないとしたら、それは一体どういう理由なのでしょうか。」とドクターエリクソンは言う。
以下に、攻撃的な記者とのやりとりの中から医師たちの見解を取り上げてみる。
※訳注:AIERの記事では、会見中のインタビュアーの質問やコメントは省略されているが、実際には、ふたりの医師と複数の記者との応答形式だったため、前後の脈絡が欠けていてわかりにくい箇所があったり、話が前後したり繰り返される部分もある。
初期の対応策はうなずけるが、外出禁止令はやりすぎだった
まず、国家としてどのような対応がなされ、なぜその対応がなされたかということから見ていきましょう。
2ヶ月前、人々の最初の反応はちょっとした恐怖だったといえます。政府は中国からの出入国を禁止しました。
とにかく何も情報がないときですから、それは賢明なやり方だったと思います。
その後、政府は、国民の外出を禁止し、互いに接触しないようにと言い出しました。
ふつう、隔離というのは病人に対して行うものです。誰かが麻疹にかかれば、その人を隔離します。でも過去において、健康な人に対して行われたことなんてありません。ともかく、始まりはこんな感じでした。
カリフォルニア州のデータが示すこと
誰もこのウイルスの正体を知らず、これから一体何が起きるのかわからず、どう対応してよいのかわからない中で、まずはそのような対応策から始めたわけですが、この2ヶ月間で膨大なデータが集められました。
どのぐらいコロナウィルスが広がっているかを把握し、どのように対処すべきかを考えていただくために、これまでにわかっている実際の数字をお見せしたいと思います。
カリフォルニアのデータを見てみましょう。
これは昨日のデーターです。
(訳注:記者会見は4月22日に行われた。)
280,900件の検査をした結果、33,865件の陽性が確認されています。
カリフォルニアでは12%の陽性反応が出たということです。
ですので、当初想定されたモデルはひどく不正確であったことがわかりました。最初のモデルは、みなさんご存知のように100万人単位の死亡者を予想していたのですから。
コロナにかかる率とか発病率の話ではないですよ、致死率の話です。
しかしそんなひどいことは起こりませんでした。実際に起こっていることは、カリフォルニア州で12%が感染している、つまり致死率は0.03だということです。
それでロックダウンは必要ですか?
医療機関の閉鎖が必要ですか?
人々が仕事をしないで自宅にこもるなんていうことが正当化できますか?
カリフォルニアでは96%の人々がコロナに感染した後に後遺症なしで回復しています。そして回復した後は持続的な医療を必要としていません。
2ヶ月前は我々はこのことを知りませんでした。
検査すればするほど、陽性感染者の数は増えていきます。
どんどん感染者数が増える一方、死者の数は増えていませんので、致死率は時間と共に下がる一方です。このデータを全体的に見ていただきたいのですが、数百万の感染者数に対してたったこれだけの死者数なのです。
ニューヨークの場合
コロナの検査は一部の人に対して行われ、その結果に基づいて全体の数を概算します。
最初に提唱されたモデルは不正確でしたので、そこから導き出された数字は間違っていました。中には、ソーシャル・ディスタンス(社会的隔離)をした上でも、さらに数十万人の死者が出るという予測もあったのです。
ニューヨーク州で行われた検査では、39%の陽性反応が出ています。
州全体で750万人の抗体保持者がいるということになるでしょうか。全員を検査することはできないので実際のことはわかりません。入手しうるデータから概算して推測するしかないのです。それでも、予測モデルから出てくるとんでもなく不正確な数値に比べると、実際のデータを用いて出した推測は理にかなっています。
どのくらい死者が出ているかというと、ニューヨーク州の人口1,900万人に対して19,410人です。ニューヨーク州ではコロナにかかって死亡する確率が0.1%だと言うことになります。また実際にコロナに感染したと診断されても92%の人は回復しています。
感染数の上ではインフルエンザと変わらない
これまでに4百万件以上の検査が行われ、19.6%の陽性が確認されています。一般的な手続きで全体数を予測したとして、合衆国の人口3.28億の19.6%は6,400万人です。
これは相当な数ではありますが、数そのものはインフルエンザと似たようなものなのです。
2017年、2018年の統計を見れば、5〜6,000万人のインフルエンザの患者が出ていることがわかります。
合衆国ではこれまでにコロナで43,545名の死者が出ていますが、この数は2017から2018年にかけてのインフルエンザの死者数と変わりありません。
毎年、合衆国ではインフルエンザにより3,7万人から6万人の死者が出ているのです。それでもパンデミックだと言われたり、ロックアウトしたり、ビジネスを閉鎖するということはないのです。
わたしたちは毎年、数千のインフルエンザの検査を行いますが、その結果を報告したりしません。なぜならインフルエンザはもはや普通の病気で、ワクチンもあるからです。
しかしどれだけの数の人がインフルエンザのワクチンを接種するでしょう?
インフルエンザだって十分危険です。死に至ることもあります。ワクチンが存在すると言ってもすべての地区に存在するわけでも、すべての人が接種したがるわけでもありません。実際、50%の人は接種を受けたがらないのです。
つまり、ワクチンがあっても、その接種が強制されない限り、全員がワクチンを接種するということにはならないのです。
ロックダウンしたノルウェーと、していないスウェーデン
ノルウェーはロックダウンされましたが、スウェーデンではされませんでした。
このふたつの国で大きな違いが起こりましたか?
スウェーデンでは大量の感染者が出て、ノルウェーでは出なかったでしょうか。
数字で見てみましょう。
スウェーデンでは15,322人の感染者が出ています。検査を受けたうちの21%が陽性でした。他の国とあまり違いません。スェーデンの人口は約1,040万人です。つまりスウェーデンには200万人の感染者がいると推定できます。スウェーデンでは、ゆるいソーシャルディスタンスが行われました。マスクが着用されたり距離も置かれた、でも学校は開いていたし店は普通に開店していたのです。(ホクオ注:マスクの着用者は、ほとんど見かけない。)つまりスウェーデンでは、ちょっとだけ人と人が距離を持つことなどを気をつけただけで、ほとんど普通の生活をしたのです。
それで何人のコロナの死者が出たでしょう? 1,765人です。
カリフォルニアではロックダウンをして死者が1,220人です。
ロックダウンしないで1,765人。カリフォルニアの方が人口が多いですが、私が言いたいのは、数百万の感染者に対して、死者数はわずかだということなのです。それが各国で見られるコロナの状況です。
ではノルウェーを見て見ましょう。ノルウェーはスウェーデンのすぐとなりで、これらのふたつの国は人種も同じでいろいろ似ていますから比較するのに好都合です。データを見ましょう。
ノルウェーでは145,272人が検査を受けたうちの7,191人が陽性でしたので、感染率は4.9%です。ノルウェーの人口は540万人です。死者数は182人です。かなり少なく思われるかもしれませんが、統計学的に見ると、スウェーデンの1700人と比べて有意差はありません。大事なのは、大量の感染者に対して死者数がわずかということです。1700人と100人は、統計学的には大差ないのです。ノルウェー人の人口あたりのコロナ死亡率は0.003です。感染者の97%が回復しています。
ノルウェーの数値はスウェーデンに比べて少しよいです。でも少しだけなのです。この僅差を得るために、失業、石油会社の破産、医師不足などの問題を起こしてまでロックダウンする必要性がありますか?
この問いに対する答えは、時間とともに、ますます明らかになってくるはずです。
コロナの二次被害は一生続く:虐待、自殺、アルコール依存症
次に私がお話ししたいのは、コロナウィルスによる影響の中でも、とくに二次的影響についてです。
新型コロナウィルスは、健康問題のうちのひとつに過ぎません。
それなのにそのたったひとつのことのために、社会的隔離までしているのはどうしてだったんでしょう?
地域コミュニティーは、一体、何に対してここまでの反応をしてしまったのでしょう?
調査結果によると、幼児虐待がひどい率で増加しています。
酒浸りになっていたり、家の中にいることでストレスをためていたり、稼ぎがなくなったりなどの理由で機嫌が悪い親や家族から虐待を受けている子供がたくさんいます。
子供たちは、生涯にわたる心の傷を負うのですよ。一時的な季節性の流感にかかったのとは比べられません。
配偶者への暴力もあります。目の周りを腫らしたり、顔に傷ができた
人たちがわたしたちのところにもやって来ます。明らかにDVの証拠です。やはり、コロナの期間が終わっても、生涯にわたる心の傷を残します。
アルコール依存症、不安、うつ病、自殺が急増しています。
教育は中断され、経済は崩壊しています。医療業界はどこも大変なことになっています。医療スタッフも欠けているし、患者も来なくなっています。こういうことは、私の周りの人たちの間で、毎日、話題になっています。日常で実際に起きていて見聞きしていることなんです。どこかに書いてあったことじゃないんです。
わたしたちのクリニックは、フレズノからサンディエゴまでいくつかあるのですが、どの地域においてもこうした問題が急増しています。生涯にわたって悪影響を及ぼす問題ですよ、この時期が過ぎれば終わる問題じゃないんですよ。
閉鎖によって人々の免疫力が落ちる
続いて、免疫システムの話をしたいと思います。わたしの隣にいるDr.マシヒは、以前は免疫学を教えていましたし、わたしたちふたりとも、微生物学、生化学、生物学を長年研究してきた専門家として、みなさんに理解していただけるようご説明します。
免疫システムはウイルスやバクテリアなどの抗原に晒すことで作られます。
あなたが赤ちゃんだったとき床を這ったり、何か口に入れたりした時に身体の中にウイルスとバクテリアが入ります。こうしてあなたの体は免疫グロブリンG (IgG)や免疫グロブリンM (IgM)などの抗原抗体複合体を作ることになります。
このようにして免疫システムは形成されていくのです。
ですから小さい子供を部屋に閉じ込めておいてはいけないのです。外に出して、健康的な免疫システムを作らせるのです。
これは免疫学や微生物学の初歩の初歩です。誰でも知っている常識です。
もし誰かをつかまえて、「すぐ家に戻り、どこもかしこも清潔にして、99%のウイルスとバクテリアがいなくなるまで消毒し、マスクをして、外に出ないように」と言ってそうさせたら、免疫システムはどうなると思いますか?
免疫システムは接触に慣れています。我々は、あちこち触りながら、お互いにバクテリアを、ぶどう球菌や連鎖球菌やウイルスをシェアしながら、日々、免疫システムを構築しているのです。
そうしていなかったら、免疫力は低下します。家にこもっていると、確実に免疫システムは衰えます。数ヶ月もこもっていたら、相当、低下するでしょう。
ずっと家にこもって免疫が衰えた人たちが、後日、一斉に外に出てウイルスやバクテリアを交換し始めたとき、何が起こると思いますか?
病気が急増します。そして病気が急増したとき、病院には医者や看護士がいないのです。これって、健全な社会のために望ましい筋書きではないですよね。理にかなっていません。
それでも閉鎖が適切といえるのか
我々は今、適切なことをやっているでしょうか?
最初はいいんです、よくわからないんですから。
でもデーターが出そろってきた今、そろそろ考えるべきなんです。
ちょっと待てよ、これまで国の歴史が始まって以来、こんなことをしたことは一度もないじゃないか、どうして今、こうしなければいけないんだと。
【訳注:ここからこの段落の最後までは、Dr.マシヒの発言】
わたしたちは、誰が正しいとか間違っているとかそういうことを言いたいのではありません。コロナウィルスが見つかって以来、星の数ほどの仮説が言われました。
いつだってそうですが、新しい病気が見つかったときは恐怖です。
私たちだって、最初はDr.ファウチと同じように考えたかもしれません。
最初にしたことは被害おさえること、つまり死者を最小限にすることでした。最初の対応はすばらしかったと思います。
しかし今や、当初の理論とモデルが、現在我々が実際に相対しているウイルスの影響にはまったくそぐわないことがわかっているのです。マンハッタンと、ここベイカーズフィールドだって違います。そして私たちは、この地域のデータを持っているのですから、それを見てわれわれのコミュニティーがどうすべきか考えようと言っているのです。
Dr.エリクソンが言っているのは、理論と現実は違うということなんです。日々、患者を診ながら、理論を検証していくのが臨床医である私たちの仕事で、私たちは誰もが、日々、学びながら軌道修正していくのです。
矛盾だらけのステイホーム
たとえば、コロナウイルスがプラスチックの上でも3日間生きていることを誰も話題に出しませんよね。
みんな自宅にこもっていますが、ミネラルウォーターのボトルはどこで買ってきたんですか?
コストコ※(訳注:大型スーパーチェーン店、Costco。)でしょ。
プラスチックのスコップは? ホームデポ※(訳注:ホームセンターチェーン店、Home Depot)でしょ。
もし私があなた方の家にあるものを、ちょっと綿棒でこすって検査をしたら、多分、コロナウイルスを検出すると思いますよ。それでもあなた方は、自分たちは守られていて安全だと思っているんです。
一貫性に欠けていると思いませんか?
手袋をしていれば、守られていると思っていますよね。でもその手袋がどこにでも病気を運ぶ可能性があるんじゃないですか? だって手袋がバクテリアだらけなんですよ。
わたしたちは医療現場では防護マスクを着用します。でも、それ以外のときにはマスクをしません。なぜだと思います?
それは、わたしたちが免疫学の常識を知っていて、自分の免疫力を強く保ちたいからです。私は自宅に身を潜めて免疫力を弱め、そしてそのうち家から出た時、病気になるなんて嫌ですよ。
「死因はコロナ」とは言うものの・・・
今、人が死亡すると、高血圧、糖尿病、心臓発作が原因で死亡しても、コロナウイルスが関与していた場合、コロナが死因ということになってしまっています。
私たちは数百のコロナ関連の検死をしました。
コロナが唯一の死因という例はありませんでした。すべて合併症です。
救急病棟(ER)で働く医師の友人によると、今、死亡診断書を書く時、コロナを死亡原因のひとつとして付け加えなければいけないようなプレッシャーをかけられるそうです。
どうしてでしょう?
コロナによる死亡数を増やしたい、そして少しでもコロナを実際より悪いものに見せるためでしょうか。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)で死亡した人たちからコロナウィルスが検出されたとしても、その人たちを殺したのはコロナではなく、25年間の吸い続けたタバコなのです。それでも死亡原因のひとつにコロナが加えられるのです。
わたしたちはウィルスに守られている
ウイルスを撃退するには二つの方法があります。
焼いてしまうか抗体を持つかです。
人類は長い間、後者の抗体を持つという方法で生きてきました。
ウイルスで死ぬ人がいます。インフルエンザで死ぬ人がいます。
コロナで死ぬ人がます。しかし残りの人は、集団免疫を獲得します。ウイルスを取り込んで抗体を作りやっつけることができます。地球上で95%の人はその能力があります。
●記者:「Dr.エリクソンは外でなぜマスクをしないんですか?」
あなたは健全な免疫システムを自分の体の中で構築したいですか?それともしたくないですか?
免疫システムの構成要素はウイルスとバクテリアです。
【Dr.マシヒの発言】
正常なフローラの中にある正常なバクテリアは、我々が、晒されるべきものです。有害でないバクテリアとウイルスは、われわれの味方なのです。それらが悪いバクテリアや悪いウィルスから我々を守ってくれるのです。
今もDr.エリクソンの肌や私の肌には連鎖球菌とかいろいろな菌がついていいて、日和見感染からわたしたちを守ってくれています。それが、生まれて最初の3か月から6か月の間赤ちゃんがとても感染症に弱い理由です。
生後1ヶ月の赤ちゃんが発熱したら、救急病棟(ER)に入れて、脊椎チェック、レントゲン検査、血液検査、尿検査などをします。
でも、もしあなた方に熱が出ても、私はあなたたちに同じことをしません。
なぜでしょう?
赤ちゃんは、正常バクテリアとフローラをまだ持っていない一方、あなた方は持っているからです。
ロックダウン明けに病気が蔓延する
ロックダウン明けには、途方もない数の病気が蔓延すると私は断言します。なぜなら我々の免疫力が弱ってしまっているからです。免疫学の基礎です。
それでもロックダウンを続ける必要がありますか?━断じてノーです。
商売を休み続ける必要がありますか?━断じてノーです。
人々を検査した上で、職場に戻す必要はありますか?━はい、あります。
わたしたちは、ロックダウンによる二次被害━幼児虐待、アルコール依存、収入の喪失━は、毎年やってくる季節性インフルエンザと同じような性質であると証明されているコロナウイルスより、はるかに有害だと考えます。
人権を制限するからには、科学的根拠が必要
このような経済封鎖が二度と起こらないように、ガイドラインのようなものを作成しておくことも必要です。
病人を隔離するのであって、健康な人を隔離するべきでないと言うことをはっきりさせておきたいと思います。
人権を制限するからには、よほどの理由が必要です。
それは科学的根拠のある理由でなくてはならず、ただの理論にもとづく理由では不十分なのです。
通常の病院業務ができるように
もっとも重要なことのうちのひとつは、病院の機能を元に戻さなければいけないということです。
医師たちには現場に戻ってもらわねばなりません。看護師も必要です。閉鎖が明けたあと、てんてこまいの忙しさになるでしょうから。
わたしの知っている地元の病院のいくつかは、二つのフロアを閉じています。
みなさん、こういうことをお望みではないでしょう?
わたしたちは最小限の医療スタッフで、大量の患者を扱わなければならなくなりそうなのです。これは最悪の組み合わせです。
閉鎖解除のためのデータはそろっている
カリフォルニア公衆衛生局(CDPH)の長、サクラメントのリーダーたち、地域の医療関係のリーダーたちとはすでに意見を交換し合い、合意を得ています。地元の保険局の長も私に同意しています。データは、すでにその時が来ていると示しているからです。しかし、行政の閉鎖解除宣言が出ないので、地域のリーダーたちはそれを待つしかない状態なのです。
●記者:「ではあなたは、今すぐ学校やスポーツイベントを再開し、人々が集まるようになっても安全だと言うのですか?」
まず学校は再開するべきです。そして子供たちの正常な免疫システムを回復させましょう。大きい催しやスポーツイベントなどは、どうしても必要なものとは言えませんから、様子を見ながらゆっくりでもいいのではないでしょうか。
とにかく学校です、そしてそこのカフェ・リオやピザ屋もオープンしたっていいでしょう。
だって、今、コストコに行って買い物ができるんですよ。そこには100人とか200人くらいの人がいます。それなのに、教会やカフェ・リオに行くことはできないのです。
大きな商売はやっているのに、小さな商売はやっていないって、あなた方はおかしいと思いませんか。私はおかしいと思います。科学的根拠がありません。閉鎖するなら全部閉鎖しないと、意味がないでしょう。
そのうちコロナもインフルエンザのように扱われる
そのうちこの病気はインフルエンザのように扱われるようになるでしょう。
あなたがインフルエンザになって熱があって体に痛みを感じたら
家で休みますよね。そして咳が出たり息切れがしたら━コロナは呼吸器に問題を起こしやすい病気です━やっぱり家で休めばいいのです。
コロナ検査は受けなければならないものではありません。あなたがインフルエンザになったとき検査を受けるとは限らないでしょう?
私の診察だって、「はい、インフルエンザの疑いですね。薬を処方しましょう」、それで終わりです。
「コロナの疑いですね、家で安静にして治るのを待ちましょう。」そうなると思います。
症状がないなら仕事に戻れる
症状がない人は、仕事に戻ったっていいはずです。
もしかしたら自分が無症状感染者で、ウイルスの拡散者になるかもしれないのが心配ですか?
その可能性はたしかにあります。
でも、すべての人が検査を受けて確認することはできないのです。
【Dr.マシヒ】
ちょっと付け加えさせてください。
そうです、コロナウィルス患者を見逃すかもしれません。でもそれはインフルエンザだって同じです。
コロナ患者全員を隔離できればいいかもしれません。
でもそれは現実的なことですか?
私たちは、長い間、救急病棟(ER)で働いてきました。
理論と現実は違うのです。
経済を2年間も麻痺させてワクチンの誕生を待って、そしてそれをすべての人に接種するんですか?
それは非現実的というものです。
破産、家庭内暴力、自殺、強姦、あらゆる問題が発生するでしょう。
そして、それだけの犠牲を払っても、それでもコロナ患者を見逃すのです。しらみつぶしに探すことは無理なのです。
だからこの病気を、我々が良く知っているインフルエンザと同じように扱うことが必要なのです。やがてウイルスは変異して毒性が低下することだって期待できます。
【ここからは、ふたりの医師が口々に喋る】
家にとじこもることが適切なのかどうかを判断するのに、わざわざ二重盲検法※をする必要はありません。(訳注:医者も患者も本当のことを知らないまま実験的に試してみて、結果によって、それが正しいかどうか判断すること。)そんなことは、専門学校レベルの微生物学の理解があればわかることです。医療においては必ず最新のデータによって方針決定をするべきです。
47階のペントハウス※(訳注:マンション最上階の特別仕様の高級邸宅)に鎮座して、20年間患者も診ていない医師(訳注:Dr.ファウチを指す。)があれしろこれしろってのはおかしいでしょ?
マスク着用で免疫力は下がる
健康で、重大な持病もなく、免疫不全だと言い渡されているのでもなく、高齢でもない人は、保護手袋やマスク無しで外出して良いのです。そういった問題を抱えている該当者だけが、家にこもるとか、手袋とマスクで外出するべきなのです。
私はすべての人にマスクと手袋が必要とは考えません。マスクや手袋の着用によって、バクテリアフローラ※の形成が阻害されてしまうからです。(訳注:フローラ(flora)は、体内に生育する細菌、微生物の群集で「細菌叢」とも訳される。ヤクルトのサイトにも載っている!)
バクテリアフローラや常在するウイルスはあなたの友達です。あなたを病気から守ってくれているのです。もし彼らが去ってしまったら、日和見感染症※に侵されやすくなってしまうんです。彼らは、あなたが病気にならないために戦ってくれる戦士ですから、彼らがいない状態は、感染症にとって思うつぼなんですよ。
訳注:日和見感染は、健康な動物では感染症を起こさない病原体(弱毒微生物・非病原微生物・平素無害菌などと呼ばれる)が原因で、発症する感染症である。(ウィキペディアより)
医師らの見解に対する批判
緊急記者会見から1週間後の2020年4月28日、アメリカのふたつの医師団体は共同でDr.エリクソンらの見解を退ける声明を発表し、彼らがまったく信憑性がないでたらめな情報よって世論を混乱させていると強い口調で叱責した。
ふたつの団体は、American College of Emergency Physicians (ACEP) とAmerican Academy of Emergency Medicine (AAEM)。
同日、Dr.エリクソンはロサンゼルスのFOX11テレビにも出演し、コメンテーターから批判を受けている。
(下の写真)
真ん中が散髪したてのDr.エリクソン。カリフォルニアの美容院は営業中!?・・・と思って知人に聞いてみたら、もちろん閉まっているそうだ。家族か誰かに切ってもらったようだ。左は司会者、右は有名なコメンテーターのDr.ドゥリュー(Dr.Drew)。
なお、4月22日の緊急記者会見の様子は、ABC放送局系列のローカル放送局KERO-TV(カリフォルニア、ベーカーズフィールド)によりYoutubeで配信され、数日間で500万を超えるアクセスがあったが、その後Youtubeの規約に違反するとして削除されている。
このページは、翻訳協力者の支援によって完成した。
■関連ページ
(上のページは、2020年5月24日現在、アクセス数75,000超え。)