(最終更新日:2021/1/26)2021/1/15付日本経済新聞の記事を追加。
「頭スケスケ日本医師会」
(文=ケゾえもん)
医師会に対する批判が高まっているらしい。
だってそうだよね、みなさん日本医師会会長の中川や東京都医師会会長の尾崎が会見しているのを聞いたことがありますか?怖い顔して
「コロナ慣れするな」
「会食をするな」
「連休外出するな」
「若者は高齢者の病気だと思ってるからいけない」
「多くの人は真面目にやっているが一部のやつらがだめにしている」
「ウィズ(with)コロナと言うがそうじゃない。一度コロナを完全に終わらせないとだめだ」
「8時までの時短が8時までは動いていいぞというわけでない」
「とにかく人との接触を避けろ」
「身近な人以外なるべく会うな」
「うっかりしてるとトリアージするぞ」
言葉はその通りでないが、意味は上記のようなことを言い続けてきた。これじゃまるで中学生、高校生に先生が生活指導しているような態度だもの。
今高まっている医師会への批判は、偉そうに言っているが自分たちは何をしているのだと言う批判だ。
確かに病院は大変だが、別にこの中川、尾崎がその陣頭に立って治療にあたっているわけでない。
医師会はただの業界権利団体であってその主な構成者は開業医である。
開業医はみんなコロナ診療拒否をしているからこの騒ぎに関係ない。
今、コロナで苦労しているのはコロナ重症者(主にお年寄り)を受け入れている病院である。
ではコロナを受け入れている病院って、たとえば東京都ではどのくらいあるのか?これが驚いたことに調べようとしても調べられないのだ。少なくとも病院一覧表みたいなものは見つけられない。
救急車の救急隊員は当然そのリストを持っているだろう。重症コロナ患者が発生したらそれらの病院に準繰りに電話して受け入れの打診をする。
今なかなか受け入れ病院は探せないらしい。しかしこの私がそのリストを手に入れようとしてもできない。
そこでみなさん、今、医療崩壊だと大騒ぎされている病院の数は都内で何軒あると思いますか?不明を恥じるが私はなんとなく数百軒かなくらいに思っていた。ところが調べてみるまったくそんなことはないということがわかった。
たぶん、たぶんですよ(だって調べても良くわからないし報道もされないんだから)都内でコロナを受け入れているのは都立病院などの数10軒程度に過ぎない。
だってさ、「エクモネット」というサイトで調べると本日の東京都の人工呼吸器装着者は約100名、エクモ装着者は11名。
重症者の定義次第だけれど重症者っていったらコロナは肺炎を発生させる病気なんだから人工呼吸器につながれてうんうん言ってるわけだろ。
その100名でもはや医療崩壊だ、地獄の忙しさだ、看護師限界だ、病床が完全にひっ迫だと言われているんだから、これに関係している病院は(私の推定で言わせてもらうけど)10軒から30軒だよね。30軒で10床あれば300床だからこの程度なんだよきっと。
つまり都内にあるほとんどの大病院はコロナ受け入れNOなわけだ。
さてその30軒の病院が大変な思いをしているとしても日本医師会は開業医が主な構成メンバーの業界団体であって、別にこれらの苦労している病院群の代表ではない。日本医師会は5月に流行がおさまったときに政府がいくらでもお金を出すというのに安心してしまい何もしなかった。だから5兆円も予備費が余ってしまい年度末が近くなったので消費するために緊急事態宣言がなされ時短受け入れ飲食店に毎日6万円が配られているというのが今の状況。
そして日本医師会は30軒の病院以外の病院がコロナを受け入れできるような努力をいっさいしてこなかった。そこらへんを批判されないように先手を打って国民の態度がなってないと批判しているだけなのだ。攻撃は最大の防御と思ってるのだろう。
そして言い訳ばっかしている。
<他の病院はコロナを受け入れる構造になっていない>
<他の病院は地域医療を支えるために他の病気を診なければならない>
そんな言い訳で、自分たちの怠慢を正当化しようとしている。
そうしておいて、国民には、ふざけんじゃない、医療機関がどれだけ苦労してるのか知ってるのか、態度改めろよと言い放つ。
1月15日の日本経済新聞電子版によれば政府は感染症法を改正し医療機関にコロナの患者を診るように命令できるようにしようとした。
中川は慌てて、強力な業界団体の長として菅首相にそれはやめてくれと頼みに行った。
そしてその後の会見で、どうしてわずかな病院でしかコロナ受け入れできないかを病床数のデーターなどをごちゃごちゃ出しながら長々と言い訳し、さすがにこの会見で国民の態度を責めるのはまずいと思ったのだろう、しかしいつも言ってるのに何にも言わないのは不自然だと考え、「マスクはどんなマスクでも良い訳ではなく、不適当なマスクもある」と唐突な感じで付け加え、もうね、お前のあたまの中すけすけで、「うつさない、うつらない、手指衛生」って書いた日本医師会の壁紙の前での会見陳腐に見えてしょうがないと言いたいね。
(2021年1月25日、ケゾえもん記)
参考:日本経済新聞記事
<以下、ケゾえもんより送付された日本経済新聞記事>
「病床増へ勧告可能に 感染症法改正 政府検討、拒否なら公表」
2021年1月15日
政府は感染症法を改正し、国や都道府県知事が医療機関に新型コロナウイルスなどの病床確保への協力を勧告できるようにする検討に入った。
改正法施行後は正当な理由がなく応じない場合、医療機関名を公表できる。
現在の病床確保は要請にとどまっており、従わなくても公表規定などはない。
病床増に向けて実効性を高める。
日本は欧米に比べると新型コロナの感染者数が大幅に少なく、人口当たりの病床数も多いにもかかわらず、入院できず自宅待機を強いられるケースが増えている。
その一因として民間病院がコロナ患者の受け入れに消極的で病床を転用していないとの指摘が出ている。
政府は18日召集の通常国会で感染症法改正案の提出を目指している。
加藤勝信官房長官は14日の記者会見で「感染症法の規定を強めることを検討している」と述べた。
喫緊の課題となっている新型コロナ患者用の病床確保が念頭にある。
厚労省は民間病院での受け入れ拡大を促せるとみている。2020年9月時点で、全国の公立・公的病院の7~8割がコロナ患者を受け入れ可能となっている一方、民間病院は2割にとどまっていた。
民間病院の間ではコストのかかるコロナ患者を受け入れると経営が悪化するとの懸念が強いため、政府は緊急事態宣言が出された地域を対象に1病床あたり最大1950万円を補助する対策も打ち出した。こうした支援策と感染症法改正による勧告で、病床の増加ペースを引き上げる。
◇
菅義偉首相は14日、首相官邸で医療関係団体の代表と会談した。
新型コロナウイルスに対応する病床確保を念頭に「必要な方に必要な医療を提供するため、さらなる協力を賜りたい」と語った。
日本医師会の中川俊男会長は会談後、記者団に病院団体と対策組織を立ち上げると表明した。