ついに”マスク推奨”が始まったストックホルムのコロナレポート

白いストックホルムのコロナレポート、1,000文字。

マスク推奨が始まった地下鉄

近隣諸国が厳しいロックダウンになっている中、ストックホルムでも2021年1月7日より、ついに「平日のラッシュアワー(朝7時から9時、午後4時から6時←日本ではラッシュアワーが始まる時間にラッシュアワーが終わる!)時の公共交通機関内で大人のマスク着用が推奨されることになった。(指定席を除く。2004年より前に生まれた大人。)

それで街でも、今までほとんど見なかったマスク姿をちらほら見るようにはなったが、地下鉄に乗ってみても「いよいよマスクの波がやってきた」と身構えていたほどには、マスクをしている人は多くない。

ホクオの少ない経験からの印象では、地下鉄内でのマスク着用者は、混雑度合いや路線によっても違うがラッシュアワーでもせいぜい2割から多くても4割ぐらいだろうか。そもそも多くの人が在宅勤務しているので、それほど混まず「密」にもならない。

2021/1/28金曜日の夕方の地下鉄

暖冬でクリスマスも雪のなかったストックホルムは、数日前に急に寒くなって白い世界になり、昨日、今日は零下10度。晴天の日曜日の今日は散歩する人や雪遊びする人、太陽の光を楽しむ老若男女で相当な人出だったが、誰ひとりマスクはしていなかった。市街地のカフェもコロナを感じさせない大入り満員の賑わいで、ここでもマスク姿はなし。

2021/1/31のストックホルム

コロナの影響もある(ジム、スーパー、学校)

たとえば、ホクオの近所のジムやスーパーでは収容人数制限をしていて、ラッシュアワーに重なってしまうと、寒い中で待たされることもある。写真は金曜日の夕方、写真の真ん中に小さく見えるICAがスーパー”イカ”のサインだから長蛇の列。ホクオはこんな目に遭ったことはないが。

2021/1/22 近所のスーパーの入店制限で長蛇の列

企業は可能な限り在宅勤務だが、学校は各学校の決定に任されている。高校生以上は春からオンライン、小学生はずっと普通登校というのが一般的であるが、中学生の対応はクリスマス前から中途半端になって、親も子もリズムがつかめなくて困る。

ホクオの息子は、学校からの12月11日(金)の突然の通達で、クリスマス休暇前の最後の三日間(12月15日火曜日〜17日水曜日)だけオンラインになった。休暇が明けた1月11日(月)の最初の1週間はオンライン、翌週からはクラスの半分づつが一日置きに登校というヘンな折衷案が採用されて現在に至る。

それでもアメリカやイギリスの友人の話などを聞いていると、たとえ週の半分でも子供が学校に行ってくれるだけで御の字だ。子供が丸5週間、ずっと家にいたあと登校したときの開放感は大きかった。年末年始はふつうは日本で過ごすし、夏休みはコロナでもアクティビティ満載だったので、こんなに長い間、子供がべったり家にいたことはない。

スウェーデンのコロナ対策には賛否両論あり、規制が緩い中でも厳重に自粛している人もいるが、ホクオは、太陽が燦々と降り注ぐ美しい雪景色の湖畔を散歩して小洒落たカフェで一休みするという、コロナを忘れられるようなごくふつうの日曜日を享受できることがつくづくありがたいと思った。

2021/1/31 氷の張った自宅前の入江



【コロナ寄稿】コロナ患者を受け入れている病院の数が公表されない怪(ケゾえもん)前のページ

ストックホルムで人気のラーメン屋、RAAMEN次のページ

関連記事

  1. コロナ

    【続コロナ寄稿】2. 上久保教授の新刊本グラフ解説(ケゾえもん)

    2020年10月3日にいただいたケゾえもん寄稿。グラフの好きな方のた…

  2. コロナ

    【コロナ寄稿】”変異ウィルス”に漂う欺瞞のニオイ(ケゾえもん)

    ケゾえもんイメージキャラクター「恐ろしい変異ウイルスについて…

  3. コロナ

    【コロナ寄稿】ワクチン接種に無関係だけど鬼のように厳しい日本の水際対策+ケゾえもんへのブーイング

    ケゾえもんによる日本の水際対策寄稿と、ケゾえもんの「ところでわたしも…

最近の記事

人気記事

  1. 骨折したときは腕を吊らないでください(スウェーデン医療)
  2. 【ケゾえもんコロナ寄稿】2020-2023 コロナ専門家たち…
  3. スウェーデンのゆるいコロナ対策は失敗か?死亡率グラフで一目瞭…
  4. 【コロナ寄稿】明けないコロナの夜明け:コロナの終戦はいつ?(…
  5. スウェーデンでタコパ:こだわりタコ・ラブラブわんこ・およげた…
  6. 報道ステーションでスウェーデン:日本人はなぜコロナをそんなに…
  7. 小林よしのり「ゴーマニズム宣言コロナ論」とケゾえもんコロナ映…
  8. 「スウェーデン方式の真相」と老人のコロナ死を自然死だと言えな…
  9. 不朽の名作映画「ニューシネマパラダイス」
  10. 流行の北欧ぬりえ作家ハンナ・カールソン、自分の両腕にもぬりえ…
  1. スウェーデン、ストックホルム

    ブラッドムーン(皆既月食)と夏の終わり
  2. コロナ

    【コロナ寄稿】モーニングショーはもう見ないけど、ちらりと見たら玉川徹の人相が悪く…
  3. コロナ

    【コロナ寄稿】モーニングショーの玉川と岡田にとって状況は明らかに不利(ケゾえもん…
  4. コロナ

    脚本で振り返るコロナ騒動:ケゾえもんコロナシネマ「Covid19」第1話
  5. コロナ

    【コロナ寄稿】テレビ朝日、モーニングショーで非常事態宣言を出せキャンペーン開始(…
PAGE TOP