備忘録と内輪向けの長文旅行記とアルバムです。
2022年4月13日、イースター休暇中にストックホルムから1泊でリガに行ってきた。リガの中心部は2日間で十分満喫できる。
ストックホルムから手軽に行ける小旅行
●1日目(晴れ、気温は10度ぐらいで、まだ肌寒いストックホルムと変わらない。):
朝6.45にストックホルムの自宅を出発、空港までタクシーで30-40分(戦争の影響でタクシー料金は20パーセント以上値上がりして、日本円で片道約1万円)。
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朝9時出発の飛行機で、ストックホルムからリガまで約1時間。
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リガ空港からリガ市街地までタクシーで30-40分、約20ユーロ(3,000円)。
リガの物価は全体的にストックホルムの3分の1という印象。
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ラトビア時間で午前11時(スウェーデン時間では午前10時)には、ホテルに荷物を置いて観光に繰り出せる体勢。
中心街はこぢんまりしていて、すべて歩いて回れる。
(14,000 + 16,000 = 2日間で3万歩歩いたが、カロリーの消費には役立たなかった。)
●2日目(曇り):
午後3時までリガの街をうろついて、早めにリガ空港へ向かう。ラトビアでもイースター休暇が始まるところなので空港が混雑しているのを懸念したが、混雑していなかったので時間がかなり余った。
18時半発の飛行機、ストックホルムの空港からはタクシーで、スムーズにスウェーデン時間19時半に帰宅。
Contents
自分のためのリガの地図
青い数字の場所は以下に解説。
リガの旧市街地
地図の青数字1は、ガイドブックに載っている歴史的に有名な建物がいっぱいのエリアで、レストランやカフェも充実。
リガ中央市場
上の地図の青数字2のビニールハウスのようなイラスト部分は、1930年からあるリガ中央市場。元飛行船の格納庫だった巨大なドーム型の建物が5つと周辺には青空市場もあり、ヨーロッパ最大級の規模を誇る。ラトビアはコロナ規制が4月1日に解かれたばかりのせいか、旧市街地は閑散としていたが、この中央市場は活気があって大賑わいだった。生鮮食品だけでなく保存食も衣料品も薬もなんでもある。1日に何万人もの地元民が買い物に来るところらしい。ここで食べた焼きたてピロシキがおいしくて二日間、通った。(後述)
自由の記念碑
地図に青数字3番をつけたのは、方向音痴でも迷子にならないための目印だから。広々したところに立っている独立のシンボルの前には、直立不動で微動だにしない兵隊さんが立っていた。
バルト諸国最大の正教会
金色のドームの屋根が目を引くこの建物、写真撮影禁止の内部はさらに金ピカだった。地図に青数字4番をつけたのは、このすぐ近くのミニカフェが気に入ったから。(後述)
リガ・ゲットー博物館
地図の青数字5番には北海道の小樽を彷彿とさせるような、古いレンガづくりの倉庫群(上の写真)があるが、ゲットー博物館はそこを抜けた地図のさらに右にある。
(ここはメジャーな観光スポットではない。)
世界遺産のリガ歴史地区:ヨーロッパ最大規模のアール・ヌーヴォー建築群
リガの中心街は、なんと町の建物の3分の1がアール・ヌーヴォー建築で、道路を見ながら歩いていると気づかないが、見上げるとあちこちの建物に凝った装飾が施されている。まず泊まったホテルを含むその周辺はこんな感じ。
そして上の地図では左方向にはみ出したところに、とくに豪華な建物がこれでもかと立ち並ぶエリアがあり、ツアーガイドに率いられた国内観光客の団体さんもここを歩いていた。ほとんどがふつうの居住用アパート。
この華麗で閑静な、まるで美術館のような通りに唯一あったレストランはその名も「Yakuza」。看板にはカタカナで「ヤクザ」のロゴマークも。(右下)
正式店名は「ヤクザ寿司エリザベス(Yakuza Sushi Elizabetes)」という”アジア系無国籍料理店”だが、日本食がアジア料理として一括りにされるのは、日本人としてはいつも残念。
【豆知識】:こちらではフランス語の「アール・ヌーヴォー(Art Nouveau)」よりもドイツ語の「ユーゲントシュティール(Jugendstil)」(シュティールは英語のスタイル)の方が名詞としてよく使われるので、一般教養として覚えておきたい。(たぶん忘れる。)
通好みのクラシックなカフェ
「ヤクザ」のある通りを曲がった通りも、アール・ヌーヴォー建築だらけだったが、そちらの通りには雰囲気のいいカフェがいくつかあった。
入ったこの店には、コーヒーとお茶以外のメニューがない。いかにもこだわりがあって神経質そうなマスターが、左奥にちらっと写っている。アイロンのパリッとかかったシャツを着て、髪の毛はポマードで固められていた。
外にはアール・ヌーヴォー建築のアパートが見える。(上の写真)
値段は、ふつうの店の2倍以上。
観光客は歓迎されない雰囲気の中、店内でもこそこそと上の写真を撮ったが、トイレでは心置きなく写真が撮れた。絵やオブジェや、写ってないが白いバラの生花が飾ってあった。
焼きたてパンやピロシキやスイーツがいっぱい庶民のカフェ
リガには、え?こんなに小さいカフェ?という規模のミニカフェがたくさんあった。駅のキオスクサイズなので、当然、品物はどこかから仕入れてくるのかと思うが、狭い店の半分を台所にして、そこで焼いたお菓子パンやピロシキを並べて売るしくみなのだった。
下の写真は、前述の金色のドームのある正教会のすぐ近くの店。洗練されているとはいえない店内だが、造花に見えるチューリップもネコヤナギも本物。コーヒーもおいしくて、スウェーデンの3分の1の値段でおなかいっぱい軽食が食べれる。
下は泊まったホテルの前にあった少し大きめのカフェ。このギャル風なカフェ内でも、上の店同様に年配の婦人客たちが楽しそうに談笑していた。こんな甘そうな店にもやはり別のコーナーにピロシキや惣菜パンがいっぱいあった。
前述の中央市場にも、見たこともない色あざやかなスイーツがいっぱい売られていたが、これらは今回は試せないまま。
2日間、食べまくったピロシキ
ロシアや東欧の惣菜パン、ピロシキはラトビアでもありふれた食べ物で、どこへ行っても焼きたてのピロシキが食べれた。中の具が必ず端っこまでぱんぱんに詰まっているのが嬉しい。
下は二日通った中央市場内のピロシキの店。大きなピロシキを欲しいだけ切ってもらい、重さを計って売ってもらう。
上の写真は、左がキャベツ、右がマッシュルーム。いろいろ味見したくて、いちばん小さく切ってもらって一切れ約100円。下は焼きたて熱々を詰めてもらってストックホルムまで持って帰ったホールピロシキ。まな板いっぱいのサイズで1kg弱。1,200円ぐらい。
ピロシキの種類はこんなにたくさんある。
A級グルメも少しは食べた
ディナーのメインディッシュは「ソバの実入りロールキャベツのかぼちゃソース添え」。メニューには伝統料理と書いてあった。
おいしくて有名なラトビアのビールは本当においしかった。
リガで初めて見たモノ
旧市街地にある上の高級レストランで食事中に、見慣れぬ乗り物が横を通り過ぎたので、なんだこりゃと言いながら、慌ててスマホカメラでパチリ。
あとでわかったがこれは「パーティーバイク」という乗り物で、みんなで細長いテーブルをはさんで座って自転車をこいで進む。
リガでやり残したこと
リガ・ブラックバルサム(Riga Black Balsam)は、東欧の珍しいアルコール飲料のひとつで、様々なハーブで味付けされたタールブラックリキュール。独特の風味があって苦くて甘い飲み物。これをコーヒーや紅茶に入れて飲んでみたかったのに、買い忘れた。
バルト海をはさんでスウェーデンの対岸に位置するバルト三国。船でエストニアのタリンに行ったことはありましたが、そのときは半日だけの滞在だったので駆け足で回ってほとんど覚えてもいませんが、今回はゆっくりできて、とても満足のいく旅でした。
コロナ以降、外国旅行ができなくなってしまった日本の友人にあまり知られていない異国の空気を届けたくて写真をいっぱい撮って戻ってまとめました。