(最終更新日:2019年12月10日)
通信機器などを扱うスウェーデン最大手のメーカー、エリクソン(Ericsson)は、ノーベル賞授賞式の直前に、ノーベル晩餐会が行われる会場にて勤続30年を迎える社員の功労を讃える晩餐会を催す。
毎年12月10日に行われるノーベル賞授賞式後の晩餐会の会場は、周知のとおりストックホルム市庁舎のメインホールで、ふだんは食事やパーティーをするところとしては使われていないため、ノーベル晩餐会チームにとって、毎年この時期に催されるエリクソンのパーティーは、その後に控えた大イベントの予行演習的な役割を果たすようだ。
以下、2019年のエリクソン晩餐会の内容を、ノーベル晩餐会の様子も合わせて紹介したい。
写真は、2019年11月29日、エリクソンのパーティーに出席した勤続30周年のJonas Högberg氏と邦子夫人。
表彰される社員200人弱が、同伴者と共に続々と会場に集まってきたあと、まずは、ゴールデン・ホール(金の間)で、ひとりひとり表彰され、エリクソン社勤続30周年記念品として金時計とバッジが贈呈される。
(写真。)
エリクソン晩餐会のディナーは、ブルー・ホール(青の間)で8時にスタート。
上の写真はエリクソン晩餐会、下の写真が昨年(2018年)のノーベル晩餐会が始まる前。机も椅子も同じ。
夜の8時に食事が始まって、10時になってやっと出てくるエリクソン晩餐会のデザートは、最近のノーベル賞ディナーでおなじみの、花火とともに出てくるアイスクリーム。ノーベル賞ディナーでは出席者1,300人超の客が一斉にこれを食べれるようにしなくてはいけないのだから、これはとくに予行演習が必要なクライマックスの演出だろう。
2019年12月10日追記:ノーベルディナーのデザートもちょうど10時に出てきた。今年はラズベリーのシャーベットとムース(詳しくはこちらのページ)。1200人分作るのに200キロ以上のスウェーデン国産ラズベリーが使われた。小さなツブツブの種も丁寧に取り除かれ、それだけで相当な重さになったそうだ。
(下の写真は2018年のノーベルディナー。)
エリクソン晩餐会でも、ノーベル晩餐会と同じように、このあと夜の11時頃から、生バンドの演奏つきのダンスパーティーが深夜まで延々と続く。
以下は、ノーベル晩餐会後のダンスパーティーの模様。日本人受賞者はこの時間が苦手で、自由参加なので参加しない人が多いが、西洋人たちは所狭しとぎゅうぎゅう詰めになって楽しんでいる。このダンスパーティーが始まって少したった11時半過ぎ、数時間にわたるテレビのノーベル晩餐会の生中継番組が終わる。
日本の大企業の社長さんたち、ぜひ参考にしてください!
写真はストックホルムにあるエリクソン本社。1876年設立、従業員数約95,000人。(ウィキペディアより2018年の資料)