【コロナ寄稿】我々は西浦教授の数理疫学の集団実験に使われたモルモットだった(ケゾえもん)


この記事の趣意は、コロナ不安を煽る日本のマスコミの偏った情報だけを鵜呑みにせず、別の意見にも耳を傾けてはどうかというものであり、特定の個人を人として批判したり攻撃する意図はありません。(本文中、敬称略)

「東洋経済」2020年5月26日付の記事、「8割おじさん・西浦教授が語る”コロナ新事実”」に、ケゾえもん(別名ゴルゴ19)が食いついた。(1800文字)

めっけもんの記事

ガールフレンドがおもしろい記事を紹介してくれた。
西浦教授へのインタヴューだ。

https://toyokeizai.net/articles/-/352503?ismmark=a

このインタヴューで西浦教授は自分の研究を熱く語っているので、彼の立場とやってることが完全に見えた。へー、めっけもんの記事だった。
しかし内容を見ると、これはひどいと言って良いことなのだ。

これから説明する。

西浦は「数理疫学」に従って今回のコロナについて計算を行ったみたいなのだ。先ず、彼は基本再生産数を2.5に取っていることがわかる。
ところが良く読んでみるとこれを2.5とした根拠はないんだと言うことがわかる。(よく読んでみてごらん。)

誰だったかな、昔の数学者が人生をかけて円周率の計算をした。
相当な桁数まで計算した。でもコンピュータの時代に検算すると、けっこう最初の方で間違えていて、その桁以降の彼が何年もかけた計算は無駄だったことがわかっている。

まさかの決め打ち

あー信じられない。たとえば1.0から3.0で計算してみて結果を比べて、みたいな検討をするならいいけど、こんな基本数値を「リーズナブル」という理由で決め打ちしてスタートするなんて。
その計算結果が、我々をあんなに苦しめたなんて。

彼のような立場の人が、何かの数値について「おそらくこうであろう」とか「こういう仮定をおいて」と言った瞬間、誰も異を唱えずに一人歩きすることは容易に考えられる。
2.5を決め打ちしたと聞いて、この計算成功するわけがないと思った。

さらに記事を読み進めると、それよりもひどい理屈があることがわかった。

数理疫学は研究室だけでやってほしい

インタヴューでは西浦は数理疫学という学問が有り、300人程度が総本山の欧米大学で学び、その後世界にちらばり教授になったり政府の要職についたりして研究をしていると言っている。彼もそのひとりだと言うことだろう。その自負があるということだろう。
だとすると彼は、今回のコロナで数理疫学に従って計算を作り上げることが、レゾンデートル(存在価値)になってしまうではないか?

このコロナ騒ぎは彼にとって、数理疫学を使った論文を作るのに千載一遇の機会となる。彼に悪気があるとかないとか言っているのではない。
しかし千載一遇の機会であることは、これは間違いない。

彼が今回与えられた立場で、問題解決に数理疫学を使わないことはあり得ないだろう。

だが、それはちょっとかなわないなーと思う。
研究室で勝手に研究するのは良い。しかしこんな重大な実地でそんな研究段階のことで、自粛させられたり、延長させられたり(自身のクラスター研究をする段階にするために)8割接触減を強制されたり、冗談ではありません。

踊らされて自粛協力

そして、そうじゃないかと思っていた(注:前記事参照)けれど、西浦教授は「年齢構造に加え、家庭やコミュニティーなどの社会構造の違い、クラスターのような感染の起きやすい場所とそうでない場所の違いなどをパラメーターとして加えて」と言っている。そんな雑多なものを加えて計算したものなんか、(それぞれに計算式に載せるためにモデル化や簡略化がされるんだから)まともな答えが出るわけがない。少なくともまともな答えを出すのはとても難しい。

もっといけないことがある。コロナは今世界中に広がっている。
世界中の数理疫学者から論文が出るだろう。ただの論文では彼の場合「日本の場合はこうなりました」程度の価値しか出せなくなる。
しかし彼には切り札がある。実地で行われたクラスター対策と数理疫学を使った計算の相関を示せるのだ。それがうまくいけば、世界で誰も書けないユニークな論文を作れるし、(数理疫学を使った)クラスター対策で日本を救った名声も得られる。

彼にもともと悪意があると言ってるのではない。しかし学者である以上、学究の徒でいることと名声を求めることは本能である。
私は声を大にして言いたい。コロナ対策で数理疫学を使うのは危険だ、それが我々を苦しめる結果になると。

「接触8割減にしましょう。そうすれば新規感染者が10人程度になり、再びクラスターを追えるようになります」

この言葉に踊らされて、自粛協力した人、何人いますか?手を挙げて!

2020年5月28日ケゾえもん、記

ホクオ
ゴルゴ19、一気に攻めてきましたね。

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