(2020年9月10日加筆修正)事実をもとにしたパロディー映画のシナリオ、最終回公開を前にしたケゾえもんの随筆。日本の実情を知らないホクオだが、これを読みながらこの数ヶ月間の騒ぎを振り返ると、しみじみと切ない気持ちになる。
限りなく事実に基づいたシナリオ
第9話の後は物語は最終回になるんだけど、ホクオがもったいながってくれる。
読者もいるとホクオが教えてくれて励みにもなっている。
これでドクターエリクソンやファウチ所長、姜尚中、三鴨廣繁なんかの話を織り交ぜ、ヒステリーを起こした山中伸弥教授のファクターXの話をし、倉持仁、二木芳人をディスリなんてことで物語を延命させることも考えられるけど。
1.せっかく明確にした時系列があいまいになる。
2.これらの人物がいかにも話しそうなコメントを考え出すのが難しい。
3.コロナの知見はどんどん新しくなりこの物語が古くなる可能性は常にあり、発表は急いだ方がよい。
などの理由から断念。
特に2.は苦労するところで、すでに3月4月5月ごろのことは記憶も参照データーも失われてきていてたいへんになってきている。
岡田、玉川、児玉の正体は暴いた
しかし、このいかにもそれを話しそうという風に人物を描くというところは自信のあるところで、岡田、玉川が物語で言ってることは大体実際にもそう言ってることである。だから岡田、玉川にはきついと思う。
児玉龍彦に至っては、ユーチューブを速記して一語一句そのまま使ったので大変だった。耳で聞いた当時もそういう印象だったけどテキストにしてみると弁舌さわやかに話している割りにキャッチーな言葉をちりばめるだけで説明になっていないという印象を強くした。
児玉龍彦はNHKの「英雄たちの選択」のスペイン風邪が大正時代日本に入ってきて日本で40万人が死んだという話のときにコメンテータとして呼ばれていたけど、結局、医療とは? 医師とは? 感染症とは? と極めて大所高所からの一般論しか言えないと感じた。最後に当時12歳の少女が(当時女性としてはまったくめずらしく)惨事を日記に書き残したことのコメントを求められ「医者は身内を看てはいけないことになっている。感情がはいるから。医者は患者を他人事と考えるんです」という的外れコメントから入ってきて、おいおいどうしてこの人呼んじゃったの?という感想を持った。この人のやり口出てるよね。めずらしいエピソード話して注意を引こうって魂胆。
シナリオとは裏腹な日本の将来への憂い
内閣総理大臣、官房長官はまったく架空の人物でこの人たち、上久保博士の説明のとき、極めて科学的に物を考えられる人物たちとして描いている。
特に官房長官は一見有能には見えないが実は超有能というコロンボ(この人気番組もどんどん忘れられているんだろう)を狙った。
最終回では上久保説と超有能官房長官に日本の未来への希望を見出すという設定にしたが、わたしが特別安部内閣を支持しているわけではぜんぜんない。
むしろ、どうして世論に負けて、緊急事態宣言を出してしまったか?
あの時点で出さないで済むのは(後知恵で言うのではなく)明白だった、おしい、おしいと思うのだ。(仕方なかったとは思うよ)
こんなにお金使って財政おかしくして、東京都も有り余るほどあった余剰金を使い果たし今後必ず来る東京を全面的に破壊する巨大地震のときどうするんだ、どうしてこんなちゃっちい危機で財政に大きいダメージ与えた?と思うのだけどもうどうしようもない。
特に危険なのは年金についてで、直接財政が危険ということもさることながら、もともと破綻の年金を将来減額しなければならなくなった時に「ちゃんとやっていたのですが、あのコロナという計算外のことが生じたので仕方ないのですよ」
という言い訳が使える状態になってしまったのが危険なのである。地獄はこれから来る。
ゴーマニズム宣言、コロナ論を読んだ
「ゴーマニズム宣言、コロナ論」がやっと届いた。みごとに当時の(と言っても数ヶ月前だけど)知見を示せていると思うけど、残念ながらデーターが古くなってしまっている。
しかし国民がコロナを恐れるあまり自由を制限してくれ、自分を縛ってくれとヒステリーになった愚かさという意見に深く賛同した。
2020年9月8日、ケゾえもん記
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