(最終更新日2021/5/19)ヨーロッパ中でどこの国よりもコロナ規制がゆるいスウェーデンは、コロナ対策に失敗して大変な目に遭った、そら見たことかと世界中で非難と嘲笑の的になってきた。
なるほど、集団免疫、緩め対策、スウェーデン、失敗というそれらしきキーワードが並んでいる。
そこで見ていただきたいのが、シンプルなこの統計。
スウェーデン死亡率 2002-2020
スウェーデン統計局(SCB)が発表しているスウェーデンの年間死亡率の推移(Sweden Mortality 2002-2020)を見ると、コロナの2020年(グラフのいちばん右のオレンジの棒)は、とりわけ死亡率の低かった前年の2019年の数値に比べるとかなり高いものの、少し遡れば2013年の数値と変わりないことがわかる。
スウェーデンコロナワクチン接種率
コロナ自粛規制がゆるい一方、スウェーデンのワクチン推進は急ピッチで進められており、周辺諸国と足並みをそろえている。ホクオの周りでも2021年5月19日現在、すでに1回目の摂取を終えたという人は多い。
統計資料グラフで1週間前の2021年5月12日で比較してみると、人口100人当たりのワクチン接種率は、厳しいロックダウンをしているお隣のノルウェイより高い。
(この日の比較、接種率が高い順に、ドイツ45.73、スペイン45.07、デンマーク43.91、オーストリア42.93、イタリア42.15、フランス40.73、スイス40.36、スウェーデン39.19、ノルウェイ39.12パーセント。)
※なおこの数値はワクチン1回分の量から算定されたものであるため、たとえば「40パーセントの接種率」は、もし全員が1回だけ受けていれば100人中の40人だが、全員が2回受けていれば、100人中20人が受けているということになる。したがって実際に「1回でも受けた人」の割合は特定できないものの、2021年5月19日現在、スウェーデンでは3割程度の人が少なくとも1回はワクチンを接種していると言ってもよさそうだ。