ケゾえもん寄稿の前に・・・
(スイス アジサイの会 Face Bookはこちら。)
一番のスポンサーのトヨタは、オリンピックCMを見送りましたが。
60%の人が反対している一方で、52%がオリンピックを観戦するという言うアンケート記事もありました。
そんなこんなの開会式(夜8時から12時)でしたが、なんと視聴率56%だったそうです。
「オリンピック楽しい!」
(文=ケゾえもん)
観客がいないからこそもっと楽しめる
オリンピックがおもしろい。もう気が狂うほどおもしろい。世界中から猛者が集結して戦いを繰り広げることがこんなにおもしろいとは、わかっていたんだけど忘れていた。
無観客は関係ないね。選手が真剣だもの。真剣というより人生賭けてるからね。もともとテレビで見るつもりだったし、最近のは4K放送だから本当にスポーツ中継は臨場感がある。もうリオの時と比べても様変わりしていると言ってよい。一部のオリンピックフリークには不満だろうけれど、無観客悪くない。
無観客だと、運営状況が純粋に見て取れるので、その厳粛さ真剣さからまさにこれオリンピックだと言う雰囲気がひしひしと感じられるのが驚きだった。
昔、ダンスのパフォーマンスをやっていたことがあって、大会に出るとき、いかにその時その場にいることに神経をつかったか思い出した。つまり遅刻しないってことだけど、それだけのことにけっこうな神経を使うんだ。なんかテレビからの空気感でそういうことを思い出すほど臨場感が今回のオリンピックにはある。
無観客なのでコーチの声や選手の声が時々聞こえてくるのも非常に非常に興味深い。サッカーなんか監督が指示を叫んでいるものね。普通の試合なら選手に聞こえない。バトミントンの混合ダブルスの日本ペアなんか「あっごめん!」とか叫んでるんだもの、おもしろくて気が狂っちゃう。
ローマ時代の青年の気持ち
ローマ時代の地方から来たある青年のエピソードを思い出す。こういうことだったと思う。かれは殺し合いの見世物であるコロッセウムの剣闘士試合を忌み嫌っていた。ところがある日、友人に強く勧められて嫌々観戦しに行った。そして彼は血で血を洗う格闘を見た。気が付いたら他の観客といっしょに彼は歓声を叫んでいた。
オリンピックなんかみんな人生賭けているから、負けると命をうばわれるようなものでオリンピック見てるとこのローマ時代の青年の気持ちがよくわかる。
普段、見ないスポーツを見ることになるのもオリンピックの楽しみだ。柔道すら世界選手権でもなければまったく見ないもの。
柔道・テコンドー・空手・ボクシング
しかし柔道の延長戦、ゴールデンスコアってのは残酷だよね。あれはもう柔道なんかでなくなんかの我慢くらべだ。柔道もオリンピック種目になってからいろいろ西洋人の発想でいじられちゃって、あの「指導」ってやつ嫌いだなー。椿三十郎と室戸半兵衛が睨みあってあの睨み合う時間が大切なんだろ、そこに指導が入るか?
そもそもだ、同じころできた合気道と違って柔道というもので試合するってことにしたのが武道としていかんよね。だってさ、柔道で本当に勝負をつけようと思ったら相手を床に叩きつけるわけで、殺し合いになってしまう。それで結局、背中床付けゲームにしてしまった。もちろん武術としてすごいと思うよ。でも決着が背中が床についたかつかなかったかということにこだわってるのがとても私には違和感がある。
テコンドーもお腹のセンサー押し合いゲームの感があるし、まだ始まってないけれど、空手も予選みたいのをみたら良くルールはわからないけれど、審判が大勢い過ぎてことあるごとに審判が介入しているように見えてなんじゃこりゃと思ってしまったのだが、オリンピック試合が始まったらルール勉強してみる。
やはり格闘技でがち勝負と言えばボクシングだよね。ボクシングというのは相手に脳震盪(内臓圧迫による激痛での行動不能もある)をおこさせるというのを目的としたスポーツで(だからそうじゃないメイウェザーはつまらない)目的明快でそれをルールが妨げないから潔い。
実は私も若いころ・・・
実は私も若いころボクシングをやっていて、水道橋の後楽園ジムというところで練習していた。若いから毎日練習してたもんな。私のジャブはほとんど連発左ストレートでジャブだけは天下一品だった。たまたまなんかの用事で来ていた、日本で初めて世界チャンピオンになった白井義男さんに「君、非常にいいジャブしてる」と褒めれたもんな。と言ってもジャブ以外の私の実力を知っているジムのトレーナーは光栄で顔を真っ赤にしている私を見てにやにやしていたけれど。
ある日、オリンピック候補生の人とスパーリングすることになった。わたしの天下一品のジャブで10秒くらい連打の嵐を浴びせかけ相手のどぎもを抜いたけど、ジャブしかない私はすぐに対応されて潜り込まれて連打を浴びた。2ラウンドのスパーリングだったけれど(スパーリングは1ラウンドでもものすごく大変)途中にあごに一発浴びてほとんど気が遠くなった。あんなに気が遠くなったのは人生であれ1回こっきりの経験だった。10オンスのスパーリング用グローブでだよ。後はみっともないクリンチ逃れに終始してしまった。スパーリングの後にトレーナーは笑いながら候補生に「珍しいジャブで戸惑ったろう」と言っていた。だけど私は少しはジャブに自信があったけれど、私のボクシングではこりゃだめだと悟らせられた。
ところで、柔道の寝技ってのは残酷極まりない。寝技なら怪我しない(十字固めなんかは結構痛めるけど)ということで、これのガチ勝負をルールで許しているのだろうけれど、これやられると相手のプライドずたずただからねぇ。
まだまだ続くのでまたオリンピックについて書く。
(2021/7/31 ケゾえもん 記)
※冒頭の写真の出典はこちら。