【ケゾえもん寄稿】DNAシステムが作るタンパク質とアミノ酸の関係は、にわとりとタマゴのようにややこしい

ケゾえもんイメージキャラクター

「神は存在するか? その14」

(ケゾえもん 2023.9.5. 記)

DNAシステムがやっている仕事はコンピューターに例えると大きくふたつに分けられる。

1.バックアップを作る。
2.情報を読み出し、それをタンパク質製造工場(リボソーム)に送る。

1.については超有名な機能だ。2重らせん構造がある時ほどけて(特別な酵素の働きによる)2本の紐になりそれぞれがふたたび2重らせん構造になる。この再び2重らせん構造になるとき新しい紐にバックアップデーターが書き込まれる。これにより結局は生物の一大特徴である繁殖が可能になるのだけど、繁殖とは数限りなくバックアップを製造することと考えると、バックアップの方法としてまったく正しい。

そして2.についてはコンピューターで言えばDNAシステムはROM(リードオンリーメモリー)であり、バックアップのとき以外書き込みという概念がない。つねに読み出しだけだ。だから生物は基本変わらないわけだ。タンパク質の設計を変えたいので、この部分をCGAからAGAに書き換えるなんて概念はない。

読み出しのやり方については詳しい説明ははぶくが、とにかくDNAからデーターは読みだされる。あたりまえのことでデーターはしまって置くだけでは意味がない。読みだされたデーターは工場(リボソーム)に送られる。その工場には、各種アミノ酸が用意されており、これまでに説明した方法でタンパク質が作られる。

さあ、このこと誰も言わないんだけど、ここでややこしいことがおこる。
DNAシステムが作るのはタンパク質であってアミノ酸ではない。ではアミノ酸はどこで作られるでしょう?というと「タンパク質でできている」アミノ酸製造器官が作るのだ。あーもちろん他の生命を喰っちまってアミノ酸を取ってきてもいいわけだけど、まわりに生命がいないとなるとそれもできない。

つまりタンパク質がないとアミノ酸が作られない、でもアミノ酸がないとタンパク質が作られない。これではまるで鶏が先か卵が先か・・よそう、この比喩をこの場合に当てはめるのは適当ではない。余分な混乱をまねく。

ケゾえもん
続く



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