コロナ・シネマ第8話の予習教材(ケゾえもん寄稿)
■「ワイドショー岡田晴恵、”心が折れそう”発言のナルシシストぶり」(2020/06/18)
■「モーニングショーの玉川がヒステリー気味で困る」(2020/07/11)
ケゾえもんシネマ「Covid 19」第8話
緊急事態宣言解除の後、PCR検査陽性者数も1日20名から50名程度に落ち着き、日本は平和を取り戻しつつあるように見えた。
<6月18日モーニングショー>
岡田晴恵(高畑淳子)「コロナはいったん終息したように見えますが、これから秋冬にむかっての流行にそなえなければなりません。一方経済も大切でございますから、こちらもうまくまわしていかなければならない。いろいろなお店屋さんが大変つらいめにあっています。
みんな心が折れそうなのだけど、実は一番心が折れそうなのは、わたしかも知れない」
多くの国民がドン引きした。
さてその兆候は6月24日始まった。これまで50名前後で推移してきた全国のPCR検査陽性者数が89名になったのだ。
その後、陽性者数は順調に増えはじめ6月28日についに100名を越えることとなった。
東京都でも7月2日に107名と100名を越え、7月9日には一挙に200名を越え、その後連日200名越えの日が続いた。
7月22日スタートのgo to キャンペーンの是非をめぐって議論になっていた。
<7月11日 モーニングショー>
玉川徹(渡辺いっけい)「こんな状況で、安全だという意見を言うこと自体悪ですよ。
今とても危険なんです。感染を急いで少なくしなければならないです。
緊急事態宣言は経済の悪影響があるのでやり難いということはわかっていることです。
では緊急事態宣言を出さず感染を少なくする方法をみつけろってことですよ。
それを見つけられないのは政府の怠慢です。
なにかしないといけないのは明らかです。
4月の時も非常事態宣言が遅かったからあんなことになった。また同じことを繰り返すかということです。
補助金を出したくないから何もしないと疑いますね」
玉川、完全にヒステリーだった。しかしこの時点ではさすがに緊急事態宣言を出せと直接言うのは避けていた。ついこないだまで経済もコロナ対策もいっしょにするのが大切だと宗旨替えしたばかりなので、その舌の根も乾かないうちにというのははばかれるのだった。
<7月15日>
go to キャンペーンの是非について聞かれた東京都知事は答えた。
東京都知事(黒木瞳)「現在の感染状況を踏まえると、実施の時期であるとか、
その方法などについては、改めてよくお考えをいただきたいと政府にお伝えをしたい」
すました顔で都知事は立ち去るのだった。
官房長官(笑福亭鶴瓶)「政府を批判すればいいと思っとる。都知事には、腹が立ちますわ」
内閣総理大臣(草刈正雄)「いまさらキャンペーンを中止するわけにいかないし、少しはやまったか」
官房長官(笑福亭鶴瓶)「東京都だけ中止しましょ」
内閣総理大臣(草刈正雄)「なんだって!」
官房長官(笑福亭鶴瓶)「さすがに都知事は困るでしょ。少し反省してもらわな、かないまへん。
どうせ、これでブレーキがかかってキャンペーンの予算は必ず残ります。
東京は収まってからでよろしちゃいますか?都民の迷惑には最終的にはあんまりならないようすればよろし」
<7月16日>
go to キャンペーンの東京除外が発表された。
東京都知事(黒木瞳)「国の方でよーくご判断されたことかと存じます。一方で国として都民・国民に対しての説明ということが求められるのではないでしょうか?以上です」
都知事のマスク越しの目は怒りに震えていた。
<7月23日 モーニングショー>
岡田晴恵(高畑淳子)「心配でございます。今の状況はたいへん憂慮すべきと考えます。
あのですね、私はサイエンスとして自然と人間を考えて、政治は人間と人間ですから、あくまでサイエンスに特化して考えていきたい。経済のことは他の専門家にお任せします。それが一番よいんだろうと」
岡田晴恵は経済も守れと言っていると自己破綻になることに気が付きあっさり経済は捨てると宣言した。これで何の憂いもなく心配だ心配だと煽ることができる。
<7月27日 モーニングショー>
玉川徹(渡辺いっけい)「やるべきことはPCR検査を増やして陰性者と陽性者をわけることですよ。
経済をまわせ、経済をまわせと言いますが、経済なんか感染がなくなればいくらでもまわりますよ。それを台湾、中国がやったんです。
中国なんか発生国にも関わらずきびしいロックダウンと多数のPCR検査をやったおかげで感染が数ヶ月ゼロですよ。まったく出てないんですよ。こうなれば自由に経済まわるんですよ。
もう日本も緊急事態宣言を出さないと大変なことになるんです」
この日から玉川の緊急事態宣言を出せ出せの念仏がはじまる。
岡田晴恵(高畑淳子)「PCR検査を増やすと隔離しなければならない人が増えて困るという話をよく聞きますが、そんなことは解決できると思うのです。若者でも重症化する人が出ますから、自宅待機はよろしくありません。
ですから幕張メッセとか埼玉スーパーアリーナとかを仮の宿泊設備としてですね、医師を常駐させて2週間はそこにいていただく。当然いていただく、サイエンスでございますから、ほっほっほっ」
さて話が少し進み過ぎた。
7月16日に戻そう。
参議院予算委員会(閉会中審査)に参考人として呼ばれたのは児玉龍彦東京大学先端科学技術研究センター名誉教授であった。
<この物語はフィクションです。実在の人物とは関係ありません>
(2020年9月5日、ケゾえもん記)