(最終更新日2023/3/9)ケゾえもんのオペラ解説、プッチーニ・トスカ編。佐藤しのぶの「恋に生き歌に生き」の動画つき1600文字。
(2023/3/4、ケゾえもん 記)
1.スカルピオは超悪役。圧制を敷いている1800年ごろのローマの警視総監。
女優トスカをものにしたいと思っている。
2.カヴァラドッシは画家でトスカと恋仲になっている。逃亡して指名手配中の政治犯アンジェロッティの親友。
3.カヴァラドッシはアンジェロッティをかくまうが嫉妬深いトスカはカヴァラドッシが女を隠していると疑う。すべてはこの疑いから間違いが生じる。
4.アンジェロッティは貴族で自分の家の礼拝堂を大聖堂の中に所有しており、彼が最初隠れたのはその中。フランスでも大聖堂の中にたくさん礼拝堂が配置されているがそういうわけの礼拝堂なのである。
5.聞かせどころアリアはトスカが歌う「恋に生き歌に生き」とカヴァラドッシの「星は光りぬ」
6.みどころはカヴァラドッシを助けたければ俺のものになれと迫るスカルピオをトスカが捨て身で刺し殺すところ。うめくスカルピオに「いいこと、ローマに君臨したスカルピオが女の手にかかって死ぬのよ」と言うところが鬼気迫る。
7.スカルピオはトスカに自分のものになると納得させるために、うその(空砲での)処刑をすると約束するが部下にそう伝えながら暗に殺してしまえと言う。なのでトスカはうその処刑と思っていたのにカヴァラドッシが死んでしまう。それで最後サンタンジェロ城から飛び降り自殺する。以前二期会のトスカを見に行ったときこの飛び降りシーンのリハでトスカ役が骨折してしまい、代役になったと聞かされた。二期会は主役級は海外から招へいすることが多いので大変だったのだ。この時も急遽海外から代役を呼び寄せた。
8.美人で有名で紅白に4回も出場したオペラ歌手の佐藤しのぶも20代前半に二期会トスカでデビューしたとき飛び降りシーンを演じたが、若さのすごさで本当にまっさかさまに飛び降りてみせて(最後に両足を見せて城壁の向こうに消えていく)聴衆を唖然とさせた。
(2023/3/4 ケゾえもん記)
佐藤しのぶは知らなかったが、気になったので検索してこの動画を見つけた。コメント欄によると「集中力、歌の技術、表現力、全てが一級品。日本の宝。」と称された日本代表ソプラノソリストだそうだ。
ついでに秋川雅史の「星は光りぬ」を貼り付けようとしたができない設定になっているので、ご自身でこちらをクリックしてどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=6lmXBQYZDOM
上原理生の「星は光りぬ」は貼り付けできた。