コロナ

「スウェーデン方式の真相」と老人のコロナ死を自然死だと言えない日本

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(2020年8月16日、加筆)
人の命は平等だというが、20歳の命と90歳の命をまったく同じように大切に守るべきなのだろうか。

Youtube動画の視聴者のコメントをまとめているうちに、死生観の話が出てきて途中から話がそれた。日本では、老人がコロナで亡くなった場合に、老衰による自然死と同じなのでは?などとは口が裂けても言えないという雑談ほか、「都道府県別感染者数はいらないのでは」という意見も紹介する。(全2ページ、7,500文字。)

Youtube「スウェーデン方式の真相」を視聴した日本人のコメント

(2020年8月19日、Forbes Japanの記事紹介を追加。)
「国による違いがわかりやすく説明されている」とヨーロッパ在住の知人から教えてもらったのは、 2020年8月13日に公開されたYoutube、”【新型コロナ】現地日本人医師に聞く「スウェーデン方式の真相」”。「スウェーデン移住チャンネル」の吉澤氏が、当ブログでも紹介したことのあるストックホルムで働く日本人医師、宮川絢子氏にインタビューしている。

2020年8月19日付のForbes Japan「新型コロナ「第二波がこない」スウェーデン、現地日本人医師の証言」にも、この宮川絢子氏の見解がまとめられている。吉澤氏の動画情報はこれに先駆けたもののようだ。

ホクオはまだ動画を見ていないが、コメント欄を読んだだけでも参考になった。

kanyasu9168さん
日本では聞けない興味深いお話ですね。聞いててとても面白いです。
Katsuo Igakiさん
スウェーデンのコロナ対策において、ぶれのない方針が貫徹していることがよく伺われます。とても参考になります。
勝又亮さん
「感染症対策は、専門家が行うと定められている。」、「政治家は、表に出てこない。」というお話が印象に残りました。
斎藤嘉文さん
「医学の問題について政治家が表に立って発言することはほとんどない」というのは、それぞれの職能が尊敬されているからこそだと思います。
Tee chanさん
政治が医療に介入しない。本来なら、どこの国もそうあるべき。
ダイクンさん
政府が口出し出来ない、専門者に任せるなんていい制度ですね!日本は政府、地方自治体でまとまりの無いのが現実です。感染者0を目指してますからね!呆れて開いた口が塞がらない状態です。スウェーデンの良い所を見習って欲しいものです。
Mayumi Satoさん
国民総番号で、デジタルで様々なことが管理されているのは、政府への国民からの信頼が高いからでしょう。そこが、日本には決定的に書けています。日本は、中央政府の政策が、まず、利権を回すところから始まるので、発展途上国の開発利権みたいです。
さくらいゆきひろさん
マイナンバーが普及しない理由として考えられるのは、 カネの流れを知られると困る人達が沢山いるという事。
みそジュースさん
マスコミより吉澤さんのほうがよほどまともな取材をされてるなあ。

高齢者の死に対する考え方や価値観、人の命の”平等”さとは。

同じコメント欄に、こんな意見もあった。

スエーデン人の死生観は日本人と違うのでしょうね。 日本人は生きている(心臓が動いている)ことを『目的』 にしている部分があります。だからスパゲッティ状態の 老人に対して『どんな形でも生きていて』などと美談のように言っていますが、なんだかな〜と思う私です。

コロナの件もそれに倣っていて、潜在的老衰寿命の人々がコロナで死んだと報道され続けます。また、日本的ヒューマニズムでおじいちゃん おばあちゃんに感染させないようにマスク必須なんて状態になっていて、非常に封建的な波長を感じ嫌になります。 人間は心臓を動かすために生きているのではなく、 楽しむために生きているのです。そして必ず死ぬのです。

Tai InoさんのYoutubeコメント投稿より
Yuri Sumireさん
Tai Inoさん、全くもって共感できる正しい話で、老衰ではなく病気(事故・自殺はおいといて)で死を迎えなければならない現代において、インフルエンザ(コロナ)や肺炎は老衰なのでしょう。昨日10人死亡者が出て80代6人、70代2人、90代と60代ともに1人でした。毎年のインフルエンザ関連死の1万人も全く同じ傾向です。

高齢者の死についてのこれらのコメントで思い出したのが、2ヶ月前の以下の私信。今、読み返してもいろいろ考えさせられる。

基本的なことを伺いたいのですが、そもそも多くのスウェーデン人は「高齢者が新型コロナウイルスに感染して亡くなる」という事実を「失敗」だと捉えているのでしょうか。あるいは彼ら自身は「高齢者福祉に欠陥がある」と考えているのでしょうか。

「ひとの命は平等である」とはいえ、それぞれが考える「平等」は異なります。

日本においては「子供も高齢者も同様の医療を受けることが平等で公平である」という受け止められ方をしていると思います。場合によっては超がつくほどの高齢者に巨額の公的な医療費を投じて医療を施すこともまれではありません。

一方で、スウェーデン(あるいはヨーロッパ諸国)においては「健康に人生を謳歌する権利をまだ行使しておらず、これから生産年齢に入る子供と、その権利を十分行使し、生産年齢を終えた高齢者では、子供にこそ公的な医療を施すことが平等で公平である」という価値観が受け入れられているように思います。

また、まったく僕の個人的な印象で恐縮ですが、スウェーデンの方たちは、そもそも基本的な考え方として「病や老いに対して、ある程度自然に任せる」という発想があるように思います。

そう考えると、実は多くのスウェーデン人は、新型コロナウイルスによる人の死は悲しみをもって受け止められるとしても、「高齢者は高齢者であるがゆえに新型コロナウイルスに感染しやすく、高齢者であるがゆえに亡くなるべくして亡くなったのであって、それを必ずしも失敗であると考えていない」のではないでしょうか。

各国の死亡者数は素朴な事実であり、それをもとに、グローバルに標準化された公衆衛生学な観点から新型コロナウイルス対策の「成功」「失敗」を論じることは重要なことです。しかし一方で、各国の人々が共有する価値観、とくに平等・公平といった価値観や死生観という観点を考慮することも重要ではないかと感じています。

話は複雑になりますが、加えて言えば、そもそもこのような日本人の「平等」「公平」感は、欧米から 輸入された 「平等」「公平」 という価値観を正直に額面通り受け取ってしまった結果のようにも思いますし、日本の場合、高齢有権者の投票率は若年層に比べて高いので、そういったことも「平等な」福祉政策には少なからず影響している可能性はあるかと思います。

2020年6月20日、日本在住40代医師よりの私信。
X氏
生産年齢人口と生産性を重視せず、老いも若きも平等に心臓を動かせるようにと言ってる日本の状況において、そうでなくても高齢者医療で破綻しつつある財政は、コロナでトドメを刺されるのではないだろうか。
Yさん
父が癌で亡くなる前、担当医師が、「高齢者の命も同じ価値です。」とおっしゃって下さったときには感動しましたし、勿論、年齢に関係なく「命」の価値や大切さは一緒だと思いますが、幼子や、若い人、若いお母さんや働き盛りの人の命と、もう人生を全うしようとしている高齢者の命、その”意味”?(質と言い方は語弊がありますが)には、違いがあると思います。
ケゾえもん
私もこのYoutubeはすでに観てました。スウェーデンでは生き死にの治療方針は本人の意思が一番に尊重される。次に医師の合議。家族の意思は参考程度というのは本当に良い!
私が意識不明で死の床にあったら、その様にしてもらいたいもの。「どんな形でもいいから生きていてもらいたい」ってのはありがちな状況だからね。

その他の意見、次ページに続く。

 

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