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“To Sweden with Love”(スウェーデンへ愛をこめて)というアルバムを教えてもらったので、調べてまとめた。スウェーデンのフォークミュージックがアメリカジャズ界の大物たちに演奏され、ユニークなアルバムとなって誕生したもの。
写真:不動A(日本在住)が所有しているレコード。
“To Sweden with Love”(スウェーデンへ愛をこめて)
To Sweden with Loveはこうして生まれた
“To Sweden with Love”は、アメリカジャズ界のふたりの大物、ジム・ホール(ギター)とアート・ファーマー(フリューゲルホルン)が共演するカルテットにより、1964年にストックホルムで録音された。
彼らはストックホルムにツアーで訪れた際に、スウェーデン民謡を演奏してレコーディングしてみないかと提案されたのがきっかけで、今まで、聴いたこともなかったスウェーデンのフォークミュージックのアルバムを発表することになった。軽い気持ちでやってみたら、ものすごくいいものができてしまったということのようだ。
偉大なジャズミュージシャンが、一見、軽いノリで、異国の音楽をジャズの領域に取り入れた見事な例。
http://flophousemagazine.com/2016/07/17/the-art-farmer-quartet-to-sweden-with-love-atlantic-1964/
(It’s a splendid example of the way a great jazz musician seemingly effortless brings an alien music form into the jazz realm.)
To Sweden With Loveは、新しいものにオープンな、ふたりの才能に恵まれたジャズ演奏家たちの間に生まれた無邪気な恋のような作品。(To Sweden With Love is a clear case of puppy love between two uniquely gifted and responsive jazz men.)
ギタリスト、ジム・ホール
ジム・ホール(Jim Hall: 1930 – 2013)は、アメリカのギタリスト。ソニー・ロリンズ、アート・ファーマー、ビル・エヴァンスなど著名なミュージシャンと長年共演しており、多くのミュージシャンが、ホールからの影響を受けている。ギターを始めたのは10歳。
Jim Hall (2010) :出典ウィキメディア
フリューゲルホルン奏者、アート・ファーマー
アート・ファーマー(Art Farmer: 1928 – 1999)は、アメリカのジャズ・トランペット奏者、フリューゲルホルン奏者。双子の兄弟アディソン・ファーマーも、後年プロのベーシストとなり、しばしば兄弟共演も行われた。
To Sweden with Love、曲目リスト
1. “Va Da Du? (Was It You?)” – 5:24
2. “De Salde Sina Hemman (They Sold Their Homestead)” – 6:13
3. “Den Motstravige Brudgummen (The Reluctant Groom)” – 5:52
4. “Och Hor du Unga Dora (And Listen Young Dora)” – 5:51
5. “Kristallen Den Fina (The Fine Crystal)” – 3:11
6. “Visa Vid Midsommartid (Midsummer Song)” (Rune Lindstrøm, Hakan Norlen) – 6:16
“To Sweden with Love”(スウェーデンへ愛をこめて)
アルバムのイントロも聴ける参考文献
“The Art Farmer Quartet To Sweden With Love (Atlantic 1964)” (Flophouse Magagine, July 17, 2016, 英文)のページのいちばん下で、アルバムのダイジェスト版が聴ける。Spotifyリンクもあり。
※本記事を書くにあたり、上記の記事およびウィキペディアの内容を参考にした。写真の出典もウィキペディア。