結局、東京オリンピックは競技もニュースもなんにも見ないで終わりました。

「ありがとうTokyo」
(2021年8月14日、文=ケゾえもん)
ジャマイカの金メダリストの裏話
ジャマイカの代表のハンスル・パーチメント選手が、選手村からのバスを間違えて国立競技場に行くのに、江東区の「海の森水上競技場」に着いてしまい、競技に遅刻してしまうかもしれないと競技スタッフのティヤナという若い女性に助けを求めた。
詳しくはいろいろ報道されているからそれを読んで欲しいが、ティヤナはお金を持っているか?と聞いて持っていないというハンスルに1万円を渡し、タクシーで国立競技場に行けるよう手配した。ハンスルは結局金メダルを取ってお金を返すのと金メダルを見せてお礼を言うために水上競技場に戻り、ティヤナを見つけ出し彼女を驚かせた。
ハンスルは自分が金メダルをティアナに見せにいくところを動画に撮って、自分のインスタで公開している。
https://www.instagram.com/tv/CSRl4aqhYXP/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading
ティヤナは、見ず知らずの選手に1万円を渡した理由として、人生をかけて日本に来てくれた、試合に出られなければ一生後悔させてしまうかもしれないと思ったと言っている。わかっているじゃありませんか!
わかってないのは尾身茂
しかし、わかっていないのは尾身茂だよね。こいつのお陰でいったい東京オリンピックは開催されるのか開催されないのか、世界中の選手が心配させられた。尾身が言うことには「このオリンピックは開催される理由がない」だと。
なんべんも言っているが尾身は<これはコロナに人類が打ち勝った証しのオリンピックだ>と一部で言われていたことを逆手に取り、もはや理由がないと言ってしまい、自身でも(実に軽々しく)そう信じただけなのだ。ないのはただただキャッチコピーに過ぎなかったんだけどね。
尾身のおかげでもし東京オリンピックがなくなったとしたら、東京に対する怨嗟の声と恨みはモスクワオリンピックどころじゃなかったと思う。モスクワは参加できない直接の原因は西側諸国であってモスクワではなかったけれど、東京は東京の責任でオリンピック中止なんだからね、恨みは大きい。本当にひどい状況なら仕方がないと思うかもしれないけれど、最近の日本の感染状況でもし中止だったら、そんな覚悟ならオリンピック立候補してくれるなよと私が選手なら思うものね。いや、もし中止だったら東京の名前はチェルノブイリ、福島と同等の負のイメージとして記憶されたと思うよ。
(註)東日本大震災は海外では震災ではなく単に<Fukushima disaster>と呼ばれている。
いろいろあったけれど、おかげで逆にこんな大変な状況でとにかく開催してくれて東京ありがとうと思って選手たちは帰っていってくれた。オーストラリア選手団が選手村に掲げたサンキューの垂れ幕を尾身茂は見るがいい。

そして自分が正しいと思っているなら今からでも「オリンピックのお陰で大変なことになった。私が正しかったでしょ」と言って見せろよ。そんな度胸がお前にあるか?
遅刻しそうになった金メダリストに苦言
ところでこれを美談と片づけるほど私は甘くはない。ハンスルよ、どうしてバスを間違えた。前もちょっと言ったけど、こういうことでは時間に現場に到着しているということはなにより大切なのだ。バスの行先はしつこいほど確認しろよ。日本語できなくても「ナショナル・オリンピック・スタジアム?」で通じるから。それからいざという時のお金は絶対必要だよ。どうしてお金を持ってない?まあ競技中に盗まれる心配をしたんだろうけど、オリンピックチャンピオンの座と1万円とどっちが大切なの?おおらかな国柄なのかもしれないけれど、よかったよかっただけでなく私としてはハンスルには深く反省してもらいたい。
(2021年8月14日、文=ケゾえもん)


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