ルーブル美術館や名画に関心のある方のための、ベン・ハーはまったく出てこない「ベン・ハー」連載、最終回。
「ベン・ハー!その6」
(文=ケゾえもん 2021/5/15)
映画の話からキリスト教の話、絵画の話と移って行ってしまったこの連載はそろそろ終わりにしよう。私もこういう展開になるとは思っていなかったんだけど勝手に筆が進んで行ってしまったのだ。神のお導きだと思う。
「カナの婚礼」だが、本物見るとただただでっかくて、でも高精細で、陰鬱な絵が多いルーブルで空の青さがすかっとして、モナ・リザ見学の行列(やつらの目的は絵と一緒にスマホで自撮りするだけ)を背中にこの絵を見るのは好きなんだ。前述の様にドゥノンさんの活躍でこの絵は返還されなかったのだけど、もともとこの絵のあったイタリアのサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会では原寸大の複製を飾ってある。
だけどなげくなかれ。最近の技術の進歩で複製悪くない。
グーグルがギガピクセル画像(10億超の画素数の画像)を撮れるカメラを開発してそれを無料で美術館に貸し出し、話し合いによりそのデーターをグーグルが使用しているのを知っているだろうか?
このカメラは絵画をスキャン撮影して自動的に30分ほどで1枚の絵画のギガピクセル画像を得る。ギガピクセルの威力は今回のカバー画像のモナ・リザの目元アップを見てもらえればわかるだろう。
このサイトでは拡大縮小は自由自在。
もうルーブルではモナ・リザの前に人だかりがしてはるか手前に柵もあり、モナ・リザの詳細を観察することはかなわない。私はコンピューターの画面に4K55インチを使っているけれど、これで見るモナ・リザはルーブルでのうらみを晴らしてくれる。
ゴッホの「わらぶき屋根の家々」も。
拡大すると絵具の盛り上がりが克明にわかる。まあこれで鑑賞しろとは言わないが。
<グーグルアート>で検索すればサイトが見つけられる。サイトのホームでずっと下の方にスクロールして行くと
「Discover artists around the world」
というところがあるから、そこの右の方の「すべて表示」をクリックするとグーグルアートがデーターを持っている画家と作品を選ぶことができる。今アマゾンで55インチ4Kモニターが6万円くらいで買える。これでグーグルアートを見れば至福の時が過ごせる。とてもお勧めだ。
終わり
(2021/5/15 ケゾえもん 記)