知りませんでしたが、世界的に有名なベストセラー推理小説作家だそうです。
ヘニング・マンケル,1948 – (2011年9月現在63歳)
ストックホルムに生まれ、ヘリエダーレン地方の町スヴェーグ、ヴェステルイェートランド地方のボロースで育つ。
父は裁判官、祖父は作曲家であった。
20歳の時に作家としてのキャリアを歩み始め、また、劇場のアシスタントディレクターとして働き始める。
1985年、モザンビーク・マプトに「Avenida Theater」を創設、多くの時間をそこで過ごした。近年は若手作家育成にも力を注いでおり、出版社「Leopard Förlag」を建てている。
1970年代になると、ノルウェーへ居を移し、ノルウェー労働党の一員の女性と生活を共にするようになる。彼自身も党の活動に参加するようになったが、入党することは無かった。
1998年、映画監督イングマール・ベルイマンの娘で、同じく映画監督・テレビ監督のエヴァ・ベルイマンと結婚した。
作品紹介
ヴァランダー警部シリーズ
代表作のクルト・ヴァランダー警部シリーズは、イースタッドの警官、クルト・ヴァランダー (Kurt Wallander) が活躍する警察小説シリーズで、スウェーデンとイギリスでテレビドラマ化(刑事ヴァランダー)された。邦訳は、創元推理文庫より柳沢由実子の翻訳で出版されている。
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殺人者の顔, 1991 | リガの犬たち, 1992 | 白い雌ライオン, 1993 | 笑う男, 1994 |
Mordare utan ansikte | Hundarna i Riga | Den vita lejoninnan | Mannen som log |
目くらましの道, 1995 | 五番目の女, 1996 | ||
Villosppar | Den femte kvinnan | ||
背後の足音,1997 | |||
Steget efter |
以下の三冊は、わたしが見た限りでは、まだ翻訳されていないみたいですね。
Brandvagg, 1998 | Pyramiden, 1999 | Den orolige mannen, 2009 |
仮訳:「防火壁」 | 「ピラミッド」 | 「厄介な男」 |
「タンゴステップ」
看板シリーズであるヴァランダー警部ものからはなれた単発の書き下ろしにして、スウェーデンの夕刊紙が選ぶエクスプレッセン賞や2005年度ガムショー賞(Gumshoe Awards)のヨーロッパ犯罪小説最優秀賞ベスト・ヨーロピアン犯罪小説賞などを受賞している作品。
【あらすじ】男は54年間、眠れぬ夜を過ごしてきた。森の中の一軒家、人形をパートナーにタンゴを踊る。だが、その夜明け、ついに影が彼をとらえた…。ステファン・リンドマン37歳、警察官。舌がんの宣告に動揺する彼が目にしたのは、新米のころ指導を受けた先輩が、無惨に殺されたという記事だった・・・。
児童文学
この作家の興味深い点は、彼が児童文学作家でもあり、そちらの分野でも、しっかり文学賞まで受賞しているとるということです。
「森の中の一軒家、人形をパートナーにタンゴを踊る」54歳の男・・・いかにもコワイ推理小説を書いた男性が、一体、どんな児童書を書いたのだろうと思いきや、こちも、ちゃんと邦訳されていました。
この話は、主人公の女の子の名前から、「ソフィシリーズ」として、他に二冊があるようです。(邦訳は探せませんでした。)
- Eldens gata, 2001 (Playing with Fire, 2002)
- Eldens vrede, 2005 (The Fury in the Fire, 2009)