日本の「チープ文房具」の質の高さは、世界一だと思います。100円で買える筆記具でも、じゅうぶん高品質ですが、500円も出そうものなら、相当立派な筆記具が手に入ります。
外国で安い筆記用具を買うと、質の悪さに腹が立つことが多いので、なるべく買いたくありません。幸い、筆記用具は、小さくて軽いので、自分が日本から持ち帰るのにも、人に頼むのも便利です。
そんなわけで日本製の筆記用具に囲まれて生活しているのですが、手元にあるシャープペンシルに貼ってあるシールには、値段と共に「筆記以外に使用しないで下さい。」と書いてありました。
「お湯を扱うときには、やけどに注意してください。」というカップラーメンの注意書きはまだいいとしても、食品の袋でよく見かける「袋の端で手を切らないようにご注意ください。」のことばには、毎度「そんなことまで、心配してもらわなくても・・・。」と思ってしまうのですが(外国では、まず見ない表現。)、それにしたって、シャーペンのこの注意書きの納得のできなさに比べたら我慢できます。
筆記以外に、シャーペンをどんなことに使う可能性があるのか、頭をひねっても思いつきません。
「やけどに注意」や、「袋の端で手を切らないように」の場合は、やけどした人や手を切った人に訴えられるのを防ぐためなのかと想像するのですが、シャーペンのこの注意書きの狙いは、一体なんなのか、興味津々です。
こんな小さな文字をいちいち読む人は、あまりいないかもしれませんが、現地語ができないまま外国で暮らしていると、日本にいたら気にも留めないような日本語にまで、しっかり目が行ってしまうのでした。