遅咲きの桜がついこの間、散ったばかりのスウェーデンは、さわやかなカンカン照りの日々が続いていて、人々は、もう何日も前から、真夏のいでたちで街を歩いていますが、夏になったのは天気だけではありません。早くも、夏休みムードがあちこちにただよっています。
先日、毎月一度集まりのある小さな研究会に参加したとき、「では次は9月に会いましょう。みなさん、よい夏を!」と言われてびっくりしたのですが、世の中の雰囲気が、どこも大体そんな感じなのです。
さきほど届いた地域の情報誌に載っている「図書館の夏季開館時間のお知らせ」によると、多くの図書館が丸1ヶ月閉館、中には、6月半ばから8月半ばまで、約2ヶ月間、閉館するところまであります。
ちまたでは、夏休みにどこに行くかという話でもちきりです。もちろん、数週間単位でのバカンスです。
ヨーロッパ人は、長い夏休みをとると聞くけど、本当にそんなに長いのか?と、ときどき聞かれますが、「本当に」、そんなに長いのです。それも、びっくりするほど長いのです。
たとえば、知り合いのフルタイム勤務の新聞記者男性。やっている仕事内容からしても、休みがとりにくい職業のように聞こえますが、「今年は夏休みを8週間とるので、丸2ヶ月、まったく社に行かなくてもいい!」などと、フツウに言います。もともとある5週間の休みに、数年前、とらなかったのでたまっている育児休暇の一部をくっつけるのだそうです。信じられません。
写真は、本日(日曜日)の午後、8時過ぎ。ストックホルムの住宅地で、生演奏のジャズの音が鳴り響いているのにつられて外に出てみたら、アパートの裏庭で、近所の一家が、誕生会を開いているところでした。熱唱していた誕生日のご本人が、のぞき見に行った、見ず知らずのわたしを引っ張りこんで、ワインを勧めてくれました。明日は月曜日だというのに、みんなリラックスした様子で、夜遅くまで楽しんでいるのです。
日もすっかり長くなりました。夜、9時になっても明るいので、遮光カーテンで部屋を暗くして、子どもを寝かせます。