【クラシック寄稿】ウィンフィルのスーパースターが私のオーディオを絶賛した (ケゾえもん)

ケゾえもんイメージキャラクター

クラシックマニアの私は高級ヘッドフォンを惜しげもなく改造した。

さて、前記事で何がオーディオにおいて良い音かは話すのが難しいので話さないと言ったがやっぱり話してみよう。

この何が良い音かというのは人によって違う。

たとえば、ドンシャリ※が好きな人はいるわけで、その人に調整されたシステムはドンシャリになってしまう。

※ドンシャリとは、低音と高音ばかりやたらに強調され、中音が充実していない音を指す俗語である。
低音がドンドン響き高音がシャリシャリ聞こえることに由来する。
オーディオ評論家やオーディオマニアの間で用いられることが多い。
原音には忠実ではないが、一般にロック・ミュージックなどの鑑賞に向く。
(Wikipediaより)

私はクラシックファンなので、当然クラシックに向く音を求める。
しかし同じクラシックファンでも迫力のパワーを求める人もいるし、そうでない人もいるしいろいろなんである。

そんなすごいパワーは求めないとしても、オーディオでオーケストラの響きを楽しもうと思ったらやはりある程度の大きい音で聞く必要があり、しかしとんでもなく大きい音は必要ではなく、むしろ有害と考えるが、それでもある程度の音量が必要でそれはマンションでは無理である。

だから私は、マンション住まいのときはしょうがないのでヘッドフォンで聴いていた。

しかしこれもただアンプのヘッドフォン端子にヘッドフォンを挿して聴くという単純なことを私がするわけがなく、高級ヘッドフォンのステレオプラグを惜しげもなく切り落とし、直接アンプの出力端子につなぐのだ。その時ヘッドフォンから出ている線は3芯しかなくつまり1本の線が右チャンネルと左チャンネルを共有しているのだがそれだとすごく音が悪くなるので右チャンネルから2本、左チャンネルから2本線が出るようにヘッドフォンを改造して聞くのである。

ひとりで聴くのはさびしいから来客と聴くため、工夫して3つのヘッドフォンで同時に聴けるようにしてあったが、ある日役に立った。

私のオーディオは、ウィンフィルのスーパースターからお墨付きをもらった。

詳しくはわすれたが、スーパースターが集まる室内楽団みたいな企画があって、ベルリンフィルからクラリネットのカール・ライスター、オーボエのシェーレンベルガー、ウィーンフィルからフルートのウォルフガング・シュルツなどが参加して確かその日は渋谷のオーチャードホールでコンサートだった。

シュルツさんとは私は一応顔見知りだった。
その日は、私の友人が演奏会後にシュルツさんを接待する予定だったのだが、用事ができた。それで私は友人に、私の馴染みの寿司屋にシュルツさんを連れて行ってくれと頼まれて、当時の自宅の近くの寿司屋(ウィーンフィルのメンバーはだいたい寿司大好きなのだ)に連れて行くことになった。同じフルーティストの息子さん(現在はウィーン国立歌劇場管弦楽団のフルーティストをやられている筈)もいっしょで、3人で楽しく寿司を食べた。

そのあと、すばらしいオーディオを聞かせるからぜひ家に来て欲しいと言って、私の自宅マンションに連れて行って、メトロポリタンオペラのロッシーニのセビリアの理髪師の第1幕第2場の乱暴な士官が私を泊めろと乗り込んでくるところをレーザーディスクで聴かせたら、もう大喜び。第1幕第2場を最後まで聞いてくれてお前のオーディオはパーフェクトだと言ってくれた。もうたぶん15年以上前の話だ。

最近、ウィーンフィルを聞いていないが、シュルツさんはたぶんもう定年なんだろうな。

シュルツさん

(2020年8月8日、ケゾえもん記)

ウィンフィルのシュルツさんのその後(ググーるホクオ)

ホクオ調査員

ヴォルフガング・シュルツ(Wolfgang Schulz)は、日本語ウィキペディアにも名前が載っていたが、7年前の2013年3月28日、67歳で亡くなっている。

ヴォルフガング・シュルツは、オーストリアのフルート演奏家。1946年にリンツの音楽一家に生まれ、10歳でリンツ音楽院において、ヴィリー・バウアーとクリスティアーネ・シュヴァンベルガーに師事。ブルックナー音楽院でルドルフ・ライトナーにも学ぶ。ウィーン国立音楽大学でハンス・レズニチェックに師事し、その後オーレル・ニコレにも師事した。

ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団の首席奏者を経て、1970年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団入団。首席奏者を長年務めた(2011年12月65歳で退職)。1983年以降アンサンブル・ウィーン=ベルリンのメンバーでもあった。1979年からウィーン国立音楽大学で教鞭をとったほか、各種マスタークラスで講師をつとめるなどして後進の指導にあたった。1996年以降フランスのボヌール音楽祭の音楽監督を務めた。2002年にはシュルツ家一族およびウィーン・フィルの同僚、自身と妻ウラ・シュルツの弟子たちなどで構成された室内楽オーケストラ、ウィーン・カメラータ・シュルツを結成(コンサートマスターは娘のヴェロニカ・シュルツ)。モーツァルトのフルート協奏曲全曲演奏会などで好評を博す。

ウィキペディアより
ホクオ
クラシックのことはさっぱりわかりませんが、本当にスーパースターだったんですね。



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